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サイレント銃で呪霊を撃ち祓う。大抵の呪霊はそれで祓除できる程の小さなものだけど時々大きな呪霊が出ることもある。相変わらず呪い渦巻くブルーロックで日課のパトロール中に遭遇した推定3級以上の呪霊に対してナイフを用いて対処する。

……術式の解釈の拡張と言っても、できることならやっている。

私の術式は武器を呼び出せる。が、呼び出せるのは手元にだけ。数に限りは無いけれどより強い呪具の呼び出しにはそれなりの呪力を消耗するので同時顕現は精々2つ。

もし手元だけではなく空中や私とは別の位置に顕現することが出来れば強いと思うけどどうしても出来ない。私という媒体にしか顕現が難しいのだ。
でも……悟先生の言うようにもっと柔軟に自由な発想でそれが実現できたなら。


「…………うーん」


足元に瀕死の状態で這ってくる3級呪霊を踏み潰した。


そのままコツコツと廊下を歩いているとふとフィジカルスタジオの灯りが点いていることに気がついた。……時刻は24時を回っている。
自動ドアになっているのでノックもせずに中を覗くと部屋の中心で胡座をかいて座る糸師くんがいた。
私が彼に気づいたのとほぼ同時に彼も私の入室に気づいたようで振り返る。そして盛大に顔を顰めてどっか行け、と言われた。


「もう就寝時間。過度なトレーニングは寧ろ体に毒だよ」

「ほっとけ」

「……じゃあ言い方を変える。早く部屋に戻って」


広いフィジカルスタジオの四隅に固まって彼を見る蝿頭たち。興味津々と言った様子の呪霊たちに、彼はこのブルーロック内でも要注意人物だなと脳内メモに書き記す。
ブルーロック内ランキングNo.1。落ちた人間残る人間問わず彼は周囲からの念を集めていることだろう。それは善い感情も悪い感情も含めてだ。そこにプラスするように彼の抱いている憎しみの気持ち……誰に対してかは甚八さんに聞いたから分かる。兄である糸師冴に向ける憎しみや執念が滲み出ている。それに反応して多くの呪霊は彼の元へ集うのだ。
あまり施設内を1人で歩いてほしくないのだけれど彼の性格的に一匹狼っぽいし、説得には応じてくれないだろうなあと頭を掻いた。

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タキタカ(プロフ) - 「へぇ。俺そういう映画とか見たことないから知らないや。というかさっきからオシャさん何ぼーっとしてんの?」 「……オシャ!!!」 「何!?!?」 〜「何て……??」ここで声出して笑いました。面白いです! (9月17日 22時) (レス) @page22 id: baee95592f (このIDを非表示/違反報告)
ことこと(プロフ) - ぐらす。さん» コメントありがとうございます!pixivの方でもお読みいただき光栄です。今後とも是非、よろしくお願いします! (5月24日 9時) (レス) id: fe3705f0cd (このIDを非表示/違反報告)
ぐらす。(プロフ) - pixivでもこの作品見てました。やっぱり面白くて好きです。pixivのほうでも無理しない程度に頑張ってください! (5月22日 17時) (レス) id: 6255010be3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことこと | 作成日時:2023年5月15日 18時

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