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Aはさァ、あいつを見てる割には固定観念に縛られがちなんだよね。


悟先生はそう言った。一瞬なんのことかと首を傾げたがあいつ、というのが私の育ての親のことを指し彼は私の呪術について言及しているのだと気づいた。
悟先生と私の育ての親は非常に仲が良い。そこから察してもらえるだろうが彼女も呪術師としての才能に溢れる天才で現在一級呪術師として呪術界を牽引する人間の1人だ。

そんな彼女が呪術師として真っ当にイカれていることも容易に想像してもらえるだろう。だからこそ悟先生は言うのだ。イカれた人間の思考を知るくせに、知るだけで適用できないよね、と。


「もっと自由に考えなよ。自由ってのはあいつの専売特許じゃん?」

「……自由に」

「そ。術式の解釈を広げるんだよ。君の術式ならもっと強くなれる。その繊細な呪力操作なら物にも出来る」


A。君の潜在能力はまだ少しも開花していないよ。


入学してから今まで、沢山勉強してきた。悟先生を筆頭に、恵や野薔薇、全くの素人ながらあっという間にこの世界に適用した悠仁。真希先輩や棘先輩、パンダ先輩……まだまだ多くの人達の姿を見てきた。

私はまだ、スタートラインにいる。


──「わッ!? 何やってんの!?」

「! ……潔、くん」


モニタリングルームで彼らの活躍を眺めているとどうやら潔くんも映像を見に来たらしくバッティングした。抱えていた膝を伸ばして彼を隣に座るようひょいひょいと手招きすると彼は少し気まずそうながらも大人しく隣に腰を下ろした。

ちょうど潔くんたちの試合見てたんだ、と言ってリモコンを渡してあげる。受け取った潔くんはおずおずとした様子ながら試合の最初へと巻き戻した。

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タキタカ(プロフ) - 「へぇ。俺そういう映画とか見たことないから知らないや。というかさっきからオシャさん何ぼーっとしてんの?」 「……オシャ!!!」 「何!?!?」 〜「何て……??」ここで声出して笑いました。面白いです! (9月17日 22時) (レス) @page22 id: baee95592f (このIDを非表示/違反報告)
ことこと(プロフ) - ぐらす。さん» コメントありがとうございます!pixivの方でもお読みいただき光栄です。今後とも是非、よろしくお願いします! (5月24日 9時) (レス) id: fe3705f0cd (このIDを非表示/違反報告)
ぐらす。(プロフ) - pixivでもこの作品見てました。やっぱり面白くて好きです。pixivのほうでも無理しない程度に頑張ってください! (5月22日 17時) (レス) id: 6255010be3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことこと | 作成日時:2023年5月15日 18時

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