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部屋を出た途端知らない声を掛けられ驚く。声の方を向くと上背の高い男の子がタオルで汗を拭きながら目を大きく見開いて私を見ていた。
思わず挨拶をすると男の子もぺこりとお辞儀をして挨拶を返してくれる。
何をやっていたのかと尋ねられたので掃除ですと簡潔に応えると首を傾げて不思議そうに聞かれる。
「清掃員さん……? でも清掃員さんってもっと歳いってたような……」
「御二方はお休みです。今日は私が担当しています」
「ふぅん。そっか。頑張ってください」
そう言ってのんびりと私の隣をすり抜けて歩いていった男の子。
……今は2階でトレーニングのはずだけど、と思っていると廊下の奥からダダダダという足音が聞こえてきた。何事だと思い男の子が来た方向へ目を向けるとちょうど階段から降りてきたのは紫髪の男の子。
焦った様子で降りてきたのを見るに先程の背の高い男の子を追ってでも来たのかと、私は邪魔にならないように壁際による。
紫髪の男の子は一瞬こちらを見て驚いた表情をしたが差程気にしない様子で背の高い男の子を追うように走っていく。
おい凪、という声が廊下に響いた。……背の高い男の子の名前は凪というらしい。
私はそんな選手2人の様子を見送りながら、ただずっと見ているわけにもいかないので彼らを観察するのはやめて次の部屋へと入った。
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タキタカ(プロフ) - 「へぇ。俺そういう映画とか見たことないから知らないや。というかさっきからオシャさん何ぼーっとしてんの?」 「……オシャ!!!」 「何!?!?」 〜「何て……??」ここで声出して笑いました。面白いです! (9月17日 22時) (レス) @page22 id: baee95592f (このIDを非表示/違反報告)
ことこと(プロフ) - ぐらす。さん» コメントありがとうございます!pixivの方でもお読みいただき光栄です。今後とも是非、よろしくお願いします! (5月24日 9時) (レス) id: fe3705f0cd (このIDを非表示/違反報告)
ぐらす。(プロフ) - pixivでもこの作品見てました。やっぱり面白くて好きです。pixivのほうでも無理しない程度に頑張ってください! (5月22日 17時) (レス) id: 6255010be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことこと | 作成日時:2023年5月15日 18時