短編集《JW》

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pink side



あの後、しげは別の仕事が入ってたから別行動に。



俺は愚痴を聞いてもらうために、神ちゃんと、神ちゃんに付いて来た流星と共に居酒屋へ。



「俺も手ぇ繋ぎたい!!!『望好き♡』って言われたい!!!てか、下の名前で呼ばれたいいいいい!!!!」


「…なんか、求めてるレベルが低すぎて望がだんだん可哀想になってきたわ、俺。」


「奇遇やな、俺もやねん。手繫ぐのにそんな苦戦する？」


「するで!!!!『今手繫ぐ必要ないやん』ってどっかに行くねん！あいつキスする時も絶対ちょけるし！」



…なんで駄目なんやろ。言うて家におる時もあんまり恋人っぽい事せえへんし。一緒に住んでんのにやで?!

なんかもう同棲ってよりはシェアハウスって感じ。俺ってただの同居人なん？



付き合ってもうちょいで3ヶ月経つのに、手ぇ繋いだのもキスしたのも数えられるくらい。それ以上はなんかあいつのメンタル考えると手出せへんくてやってない。

というか、キスで顔真っ赤にして照れてるピュアしげちゃんを抱くとかなったらあいつどうなるん。死ぬん？

「好き」って言葉に関しては言われたことが無い。いっつも、俺から。



絡みに行くのもほとんど俺からやし。なんか、ほんまにしげって俺の事好きなんやろか…。


「のんちゃんほんまにジメッとなってるやん、きのこ生えるんとちゃう？」


「ほら、望、今日は奢ったるから！元気だし！」


「おっしゃー!!!まじ?!」

「「いや、復活はやっ」」





…いつか、好きって言ってくれへんかなあ。

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