【男主／中編小説】ねぇ、ヒョン。 (ページ32)

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Overdose 30 ページ32

「ヒョンジナはどうしたいの？そこが大事だよ」

「わからない…おれ、Aを離したくないけど…でもAは絶対いつか離れるってわかってる」

「……」

わからないのは僕もだ。
確かに今の状態じゃ今後、グループとしてもどうなってしまうかわからない関係性になってしまうかもしれない。

たった9人しか居ない中で綺麗に三角関係ができあがってしまう。

どちらかが上手くいけばどちらかが崩れてしまう。

ただ……どちらが崩れて立ち直れないのかと考えた時、ヒョンジナが1番メンタル的にも立ち直れなくなる可能性がある。

リノヒョンはAへの気持ちを気づいてない。

それに、Aはリノヒョンへの気持ちが薄れかけている。

そうなると、これはヒョンジナとAを応援すべきなのか？

グループのために？
そんな簡単な話なんだろうか？

結局は本人たちの問題で…僕が関与することで余計に拗れてしまう可能性だってある。

「リノヒョンが戻ってくるのは1週間後だよ、それまでにちゃんと決断しなよ。Aを繋ぎ止めとくのか……悪者役をしてリノヒョンとくっつけるのか」

「……」

今、Aとヒョンジナの関係性に僕が首を突っ込んではいけない。

いくら友人たちの恋愛事情だからって関与して決めるのは僕じゃない。

でも、ヒョンジナがどちらを選んでも僕は立ち直らせるための手助けはしてあげたい。

「……ヒョンジナも我慢しすぎたんだよ」

「え？」

「Aみたいに我慢して我慢して……相手と向き合わなかったんだ」

だからこうなっちゃったんだよね。

それは、リノヒョンにも言えるけど。

この3人がちゃんと相手に向き合ってぶつかって…いつか丸く収まればいいのに。