Overdose 13 ページ15
「あ、でも。スンミナ…俺はAとヒョンの事は応援してるよ？」
「は？応援してる上でそんなことしてるの？何がしたいの本当に」
「Aとヒョンが両片思いなのも知ってる。でも、今くっつかれたらダメなんだ。まだAの絶対的精神安定剤に俺がなれてないから」
「…待って、それどう言う意味」
ヒョンジナはどこか嬉しそうにまた笑った。
ペン達が好きな餃子顔は、今はどうも不気味に感じた。
「例え付き合っても何かあったら俺にすがりついてくるようにしたい、何かあれば俺がそばに居ることを身に染みてて欲しい」
歪んでる。
3人の中で1番歪んでるよ。
歪みすぎた愛だ。
「…そんな引いた顔しないでよ。俺だって……ずっと、ずっと前からAのことを思い続けてたのに」
「そんなに前から好きだったの？」
「うん。一目惚れだもん。同じグループになれた時は凄く嬉しかった。一緒に入れるだけでよかった……なのにAはリノヒョンのこと好きになっちゃうんだよ？
ずっと1人で俺が悩んでたことを別の人に向けて同じように悩んじゃってさ…本当、本当に…ムカつく」
ヒョンジナの苦しそうな言葉で1つわかったことがある。
ずっと好きで隣に居るだけマシだと思ってた人が、まさか同じグループのヒョンに惚れちゃうなんて思わなかったんだろう。
誰かに相談もできなかったからこんなにも歪んじゃったんだと思うと可哀想に思えた。
「でも、Aを幸せにできるのはヒョンだけだから…俺の入る隙無いし…なら、これくらい許されると思って」
「だからAのメンタルをわざと崩しては治してるってこと？……歪んでるね本当に」
「はは…自分でもそう思う」
「僕は早く2人をくっ付けてあげたいから、僕は僕なりに動くから邪魔しないでね」
「うーん、邪魔してるつもりは無いよ。だってリノヒョンAのこと気づいてないじゃん？勝手に2人がすれ違ってるだけだよ」
確かにそうだ。
そこをどうにかしないと…。
「Aが俺にすがりついてくるようになったら、勿論俺も2人を真っ向から応援するつもりだから安心してよ」
「……そりゃどうも」
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作者名：山田 | 作成日時：2023年2月7日 0時
