【男主／中編小説】ねぇ、ヒョン。 (ページ2)

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Overdose 00 ページ2

《リノside 》

今日は雨。
久しぶりに行きつけのカフェに来たのに席は満席。

まぁそんな時もあるか、なんて思いコンビニに行こうと思ったら財布を忘れたことに気づいた。

仕方なく、スマホに入っているクレジットカードで支払う。

今日はなんか運がない気がする。

もう帰ってアニメでも見よう。
でも、一人で見る気分じゃないんだよなぁ。

今朝からスンミンとイエナはレッスンだし、リクスは個人撮影で居ない。

ソウルメイトのハナも朝から事務所に3ラチャで行ってしまったようだし、ヒョンジンはきっとまだ寝ているだろう。

そうなれば…。

思い立ったらなんとやらだ。

ダウンの中にいれたスマホを急いで取り出す、

傘を片手に携帯を弄るのって難しいな。

歩く速度を緩めながらカトクを開いた。
チャットをしてもいいんだけど、面倒なので電話をかけることにした。

無機質な呼び出し音が数回鳴ると寝起きなのか、いつも以上にヘナヘナとした声が聞こえた。

『…んぁい』

「おー！A！！」

『んぇ…？だ、れ……ァ。いノひょん？』

「リノな。リ、ノ！わかったか！」

『あい…リノヒョン……朝から、元気だね…』

「今からお前達の宿舎向かうから部屋の鍵開けといて」

『んぇ？…今日、ハナ居ないよ？』

Aは何を勘違いしたのかハナの話を出してきた。
いつもそうだ。

何かしら俺が宿舎に向かったり何かしててもハナやスンミナをだしてくる。

「知ってる。今日はAとアニメ見るって決めたから向かってるだけ。食い物も買ってきたから準備しててよ？じゃ！あにょーんチャギ〜」

『ぁ、まっ』

問答無用で通話を切る。

多分、今「待って」って言おうとしたかな？

まぁいいか。

だって、Aは俺に甘いし緩いし逆らわないし？

きっと宿舎で慌てて部屋の用意でもしてると思う。
本当にかわいい弟だ！

「ふふ」

朝から運が悪いと思ったけどいい日になりそう。