検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:57,191 hit

過去 ページ17

1年前
あの日までは、男の人が怖いなんて思わなかった



委員会の仕事が長引いて、いつもより帰るのが遅くなってしまった
周りもいつもより暗いや



ポタ



「えっ」



最悪だあ
天気予報のお姉さんは1日晴れだって・・・
傘もってきてないよ



「しゃーない」



ないもんは仕方ない
濡れて帰るか、と歩き出す



近道の公園通って帰ろう




ーーーー




公園



人気がない
まあこんな雨の中公園なんてくる人いないか

・・・なんか不気味だな
早く帰ろう


なんだか嫌な予感がして歩く速度を早めた





キキーッ



「え」



公園を出た瞬間、
目の前に1台の車が停まる

ゆっくり降りてきたのは中年の男の人



男「こんにちは」



「っえ」



男「実は探し物をしててね・・・一緒に探してくれないかな」



「あ、探し物・・・?」



こんな雨の日に?
一体何を・・・



男「多分あっちの方に落としたと思うんだ。少し遠いから、車で一緒に行こう」



男はそう言って遠くを指差す
・・・この人、危ない
絶対に着いていっちゃダメだ




「っごめんなさい。急いでるので」



パシッ



「!」



立ち去ろうとすると腕を掴まれる
ぐぐ、と握られる腕が痛い



男「大人しくしてれば乱暴にはしないよ」




「っえ、やだ、やめてください!」




そのまま車に乗せられそうになる
必死で抵抗するけど、
年上の人、しかも男の人の力に適うわけない

もう駄目かもーーーー







?「っ何してんねん!」



「へ」



彼は同じ委員会の後輩、財前光
何かと話すから自然に仲良くなった
・・・でも、なんで光がここに?



財前「離せや」



光は男の腕を掴む
男は悔しそうな顔をした後、私の腕を乱暴に離して車に乗り込んだ



男「・・・またね」




男はそのままアクセルを踏み込んで去っていった



「っ光」



財前「遅くなってすみません・・・」



ぶんぶんと首を振る
光が謝ることじゃない、そう言いたいのに声が出ない


捨て台詞、言葉の綾
分かってるつもりだけど、またね、って言葉が頭に残っていた


ーーーー


それからは辛い毎日
声、目線、男の人の全てが怖くなった

またね、と言ったあの人は次いつ私の前に現れるのか、
次は何をされるのか、
怖くて仕方ない




そんな毎日で唯一の支えが、光だった
光は私がダメになる度に支えてくれた

でもそんな光にずっと甘えていく訳にもいかない
光のテニスの邪魔を、してはいけない

そう思って、私は転校を決めた

決意→←小雨



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
160人がお気に入り
設定タグ:テニプリ , テニスの王子様 , 青学   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

MOMO(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張って下さい。 (2022年10月25日 16時) (レス) @page32 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 毎日の楽しみです!財前とこれからどうなるのかもワクワクですね! (2022年9月4日 17時) (レス) id: 0d6f1959a4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なち | 作成日時:2022年7月13日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。