＊春野院〜みんな家族６〜＊

花のように＊10＊ ページ16

太輔side


翌日聡を迎えに行くとロビーで手越先生と待っていた


手｢おはよう…聡なんだけどとりあえず今日は帰すけどまだまだ体は本調子じゃないから家でも様子見てあげて？｣

太｢わかった…｣

手｢あと家に帰すのは…ちょっと考えたほうがいいかも…聡の熱はそのストレスからきてるから｣

太｢…ありがとうございました｣


聡の荷物を持って一緒に車に乗った


聡｢太輔？｣

太｢なに？｣

聡｢僕…どうしたらいいの？｣

太｢なんかあった？あの時は話…途中までしか聞けなかったし…｣

聡｢お母さん…僕の言うことわかってくれないんだ…もちろんお母さんがわからないってことはわかってるんだよ…けど…お母さんと二人っきりで…誰も助けてくれないし…僕ひとりで家事したり…お母さんの面倒みたり…もういっぱいいっぱいっていうか…みんなは楽しそうに遊んでるのに…僕は一生そうやって生きていかないといけないのかなって…｣

太｢そっか…そうだよな…聡？お母さんの家族は確かに聡しかいないよ？けどだからといって今すぐに聡と一緒に暮らさなくちゃいけないわけじゃないんだ…そのあとだって…誰かにお願いすることだってできる…けど聡？よく考えてみて…まだ聡は先の将来考えられるほど大人じゃないかもしれない…けど今の聡になら選べるはずだ…どっちがお母さんと聡にとって…一番いいことなのか…｣


もう考え始めてるのか聡はそれ以上なんにも言って来なかった

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