最前列へXIV

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なんとなく予想はしてたけど
冷蔵庫はスカスカだった

買っといて正解だったな

順調にご飯を作ってると、向こうでは楽しそうな声がして少し安心する

ご飯が怖いなんて想像ができないけど、すごく辛いと思う

だから1日でも早く、楽しく食べれるようになって戻ってきてほしい

そんな想いを込めながら作った


貴方side

久しぶりに先輩と会った
迷惑かけてるのに、今まで通り接してくれて
久美さんはご飯のことも気にかけてくれた

としさんと彩さんとゲームをしてると
美味しそうな匂いがする

彩「ちょっと！！バナナ置いたの誰？！w」

加「いぇーい」

彩「最低！！」

貴「わっ、当てられた〜」


久「はーい。一旦休憩してご飯食べよー」

テーブルの上には、久美さんが作ってくれたご飯

彩「やっぱり久美のご飯おいしそー」

加「久しぶりだぁ」

久「無理しなくていいからね。」

久美さんはそう言って頭を撫でてくれた

貴「美味しそう。いただきます」

料理は本当に美味しくて、優しい味がした

久「食べれそう？」

貴「はい。美味しいです！」

私が作るのとは全然違う
今日は食べられるかもしれない

加「Aゆっくり食べないとだよ」

貴「だって美味しいんですもん笑」

彩「そういえばこの前めいめいがさぁ」

楽屋の雰囲気が思い浮かんで、懐かしい

人がいるからか、手作りだからか、、

いつもよりも箸が進んでいた

なのに、
貴「うっ、」

久「あらら、大丈夫？」

貴「大丈夫、、うっ、おぇ、」

加「お手洗い行こっか」

せっかく楽しくご飯食べてたのに
気持ち悪くなって

先輩にも迷惑をかけてしまった

貴「うっ、」

彩「しんどいねえ、」

貴「ごめんなさいっ、」

久「謝らなくていいんだよ〜。」

背中をさすってくれるけど、人前で吐くのもうまくできないでいると

久「私たちいると吐きにくいだろうから、向こうで待ってるね。助けがいる時は呼んでね」

って部屋に戻ってくれた

手を突っ込んで食べた分を吐き出す

貴「ケホケホっ。おえ」


せっかく食べたのに
久美さんが作ってくれたのに

貴「うっ、、」

最低だ
吐き終わって、リビングに戻って口を濯ぐ

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