最前列へXIV

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3日後、久しぶりに会ったAはむしろ少し小さくなった気がする

小「おはよう」

貴「おはよ」

挨拶は返してくれるけど、目は合わない

小「待って。ちょっと話そう」

マネさんに聞いて、空いてる部屋へ連れて行くと何も言わずに着いてきてくれた

小「おいで」

話そうと思ったのに、うまく言葉が出てこないからAを抱きしめる

小「Aが今、何に苦しんでるのか分かんないけど、苦しんでることは分かる。言いたくないなら言わなくてもいいから、泣くでも、叫ぶでも、なんなら殴ってもいいから、捌け口を作って欲しい」

小「大丈夫。絶対嫌いにならないし、全部受け止めるから」

強く強く抱きしめて、伝わったかなって顔を、確認しようとすると
Aと目があった
そして、突然涙が溢れ出した


貴「ごめ、ん、」

小「謝らなくていいから」

貴「実は、、おじいちゃんが、、亡くなっちゃって、。ずっと可愛がってくれてたから、、ようやくアイドルにもなれたのにっ、、」

小「ごめん、全然知らなくて」

貴「ううん。、私も知らなかった、、いつも元気だよって連絡してたのに、、」

心配をかけたくなかったのか、おじいちゃんは病気のことを話してなかったみたい

小「心配かけたくなかったんだね」

貴「知ってたら、、会いに行ってたのに、、」

きっとAは仕事を投げ出しても会いに行っただろう
でもおじいちゃんはそれを望まなかった

小「分かんないけど、頑張ってるAを見るのが好きだったんじゃないかな。」

小「Aの悲しむ顔より、笑ってる顔見たかったんだよ。おじいちゃんも悲しい顔見せたくなかったんじゃない？」

しばらく経って泣き止んだみたいだけど

小「ちょっと落ち着いた？」

貴「うん。ありがとっ、」

まだ少ししゃくり上げてる

小「A次第だけど、次の仕事どうする？行けそう？」

貴「行く、あ、、目腫れてる？」

小「うん笑 メイクさんびっくりすると思うよ」

貴「えっ、やばい。プロ失格だー」

スマホを見ながら、やばーなんて言ってる

小「A、話してくれてありがとね。」

貴「いや、聞いてくれてありがとうだよ。泣いてちょっとだけスッキリしたっていうか、前をむけそう」

小「ん。よかった。」

貴「由依、だいすき」

そう言ってしてくれたキスは涙の味がした

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