最前列へXIV

1番に気づきたい　ゆいぽん ページ48

貴方side

レッスンの帰り道

貴「おなかすいたー」

小「お腹すいたねえ」

貴「お肉食べたい〜！それかお寿司もいいなぁ」

小「ダイエットするんじゃなかったの？」

貴「こんなに体動かしたんだし、ご褒美欲しいじゃん」

小「甘いなぁ笑 この前もそういってケーキ食べて後悔してたじゃん」

貴「えー、でも今日はハードだったよ？」

小「Aこっち、」

振り返って由依と話してると急に、手を引かれた

貴「ん？」

その瞬間車が通り過ぎた

由依はこういうのがスマート

貴「ありがと」

私は由依のこういうところにキュンとする

由「ん。今日は豆腐ハンバーグにしよ」

貴「わ！！それめっちゃいい！！」


小林side

隣で私の手をぶんぶん振ってるのは恋人のA

初めて会った時は、Aとはタイプが違うって思ってたけど

一緒に過ごすうちに
Aのことを守りたいって思ったのが最初だった

デビューして間もない頃
リハーサルを終えた楽屋は最悪な空気だった

初めてのライブに緊張していた私たちは、フリを間違えたり、笑顔が少なかったり、とにかくダメダメだった

スタッフさんにも怒られて、明日が本番なのにテンションは下がるし、不安しかなかった

泣いてる子もたくさんいた
でもそんな中Aが口を開いた

貴「まだ時間あるし、確認できることはやろう」

そうやってみんなに手を差し伸べてくれた

そのおかげか、みんなやる気になったし、お互いでここはこうだったよねって確認したりして、ライブは大成功だった

年下だけど、明るくて、いつもみんなの中心にいて、きっと悩みなんてないんだろうなって思ってたけど

そんなことなかった
握手会があって、休憩をしてる時
なぜかAの目は赤かった

小「A、大丈夫？」

本当はもうちょっと上手に聞けばよかったんだろうけど、Aの泣いてるところを初めて見たからか、動揺してたみたい

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