最前列へXIV

推しの卒業　飛鳥ちゃん ページ31

井上side

先輩の卒業

いずれはくることだって分かってたはずなのに

心はやっぱり重くて、苦しくなった

いろんなことを学びたかった

特にAは飛鳥さんが推しメンで憧れだったから、ショックは私よりも大きいと思う

案の定、苦しそうに俯いていた

井「A、おいで」

小さくなったAを抱きしめると

すぐに泣き始めた

なんで声をかけたらいいかわからないけど、

井「これからの時間をもっと大事にしよう」

貴「うん。」

私に言えるのはこれだけだった


貴方side

早い。早すぎる

念願だった乃木坂に入って一年

飛鳥さんが卒業を決めた

もちろん、一年経ってファン目線からメンバーとしての意識を持ってやっていたけど

卒業はやっぱり寂しい


良くか悪くか、次の日は工事中の撮影

楽屋へ行くと話題は飛鳥さんの卒業の話で持ちきり

おそらく先輩の楽屋もそうなんだろう

井「大丈夫？」

貴「うん。頑張る」

和が心配そうにみてくる

貴「和の方が泣きそうになってるじゃん」

井「だってAの気持ちもわかるから」

なんてぽろぽろ泣き出した

貴「やめてよつられちゃう」

2人で泣いてたら、あっという間にみんな(5期生)に伝染した

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