最前列へXIV

1人にしない　みなみちゃん×まっちゅん　りくえすと ページ26

星野side

最低なことをした
それは間違いないことだった

ほんとに一瞬
心が揺らいだ
恋愛禁止

分かってはいたのに我慢ができなかった

2週間ほど前に報道が出た
もちろん、私は活動休止

取り返しのつかないことをした
本当に反省してる

私のアイドル人生は終わった

メンバーからもいろんな連絡が来た

怒るメンバー。戻ってくるのを待ってくれてるメンバー

後者の方が辛かった

お前なんて最低だ。やめてしまえって言われた方がずっと楽だった。

そんな連絡も返さずにずっと家にいる

今が何曜日なのかも、スマホは充電切れのままでわかんない

なんであんな事をしたんだろう

悔やんでも悔やみきれなくて、もういっそ償いで、人生を終わらせないといけないのかもしれない

そう思いながらも、何もできない日々が過ぎていった


ある日、チャイムがなった
もちろん私は出ないつもりだし、もしかしたら殺されるかもしれない
なんて思うと体も動かなかった

布団を被って帰るのを待っていると

松「わたしだよー！ちょっと開けてー！話そー」

特徴的な声だからすぐにわかる

声の感じは怒ってない
だからこそ申し訳なかった

松「聞こえてるんでしょー？お土産もあるから開けてよ〜」

星「」

松「あ！やっぱりいた！久しぶり」

星「、、ごめんなさい」

松「ちょっとだけ、お邪魔してもいい？」


松村side

気持ちがわかるって言ったら良くないかもしれないけど
1人だと辛いはずって思ってみなみの元へ向かった

インターホンを鳴らしても返事はない

念のため私だよって声を出すと
通してくれて、開けてくれた

松「あ！やっぱりいた！久しぶり」

星「、、ごめんなさい」

松「ちょっとだけ、お邪魔してもいい？」

こくりと頷いて、通してくれた

久しぶりに会ったみなみは、反省してるのか、憔悴してるのかって感じで、ご飯はあまり食べてなさそうだ

松「ご飯食べた？」

星「ううん。」

松「なら、これ食べよ」

きっと1人だと食べてくれない

星「食べる資格なんてないよ」

松「何言ってんの笑 ほら、これ美味しいんだよ」

みなみの家だけど、固まってるから
ちょっと借りるね

って声をかけてお皿とフォークなどを準備した

当たり前だけど、いつものみなみの柔らかい雰囲気はなくて、ごめんなさいってばっかり言ってる

松「私が言えることじゃないけど、起きたことはもう仕方がない。今から無くすことはできん。だから今度はその信頼を取り返すことが大事だと思う」

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