最前列へXII

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この日は朝早くからmv撮影


清「わー！！船だぁー！！」

遠「船酔いしそう、」

賀「薬あるよ！私も飲んどこうかな」

まさかの船での撮影だった

マ「ごめんね。大丈夫？」

貴「いえ、、頑張ります」

船に入ると、揺れがある

沖へ出てからの撮影だった
どんどん陸から離れていく

ニュースの映像が頭から離れなくなる

背中に冷や汗が伝わる
だんだん胸が苦しくなって、手も震えてきた

貴「はぁ、はぁ、」

山「A？船酔いしちゃった？」

やばい、どうしよう、沈んだらみんなも、、

貴「はぁっ、はぁっ、戻らなきゃ、降りなきゃ、沈んだら、、っ、はぁ」

山「A？大丈夫？ゆっくり息して」

飛「何？どうしたの？」

山「わかんないんですけど、降りたいって」

貴「早く、みんな降りなきゃ」

飛「どうした？船苦手？」

貴「早く降りないとダメなんです！じゃないと、、はぁっ。はあっ」


飛鳥side

気持ちいいなぁって外を眺めてたら
山の声が聞こえた

隣に座ってるAの様子がおかしくて近づくと、顔は真っ青だ

降りなきゃダメですって私の肩を揺らしてくる

飛「落ち着いて、どうしたの？」

貴「戻らなきゃダメなんです！！早く！！」

もはや泣き叫ぶように降りるって聞かない

船が苦手っていうレベルじゃなさそう

貴「はぁっ、、はぁっ、」

過呼吸になってるし、落ち着かせるために抱きしめて、一緒に呼吸をする

飛「大丈夫大丈夫。ゆっくり息しよう」

山「A、」

貴「戻らなきゃっ、、はぁっ、」

飛「分かった。山ごめん、マネさんに港に戻れるか聞いてくれる？」

山「分かりました！」

飛「今戻れるように聞いてるから、ちょっとだけ頑張ろう」

貴「みんなも、降りなきゃっ、、ダメなんです」

飛「分かった。今戻るようにお願いしてるから大丈夫だよ。息吐くことに集中しな」

背中をさするも、中々落ち着かない

賀遠「Aさん」

後輩だけど、同い年の二人も心配できてくれた

飛「みんないるから、大丈夫」

2人が手を繋いでくれたみたいで、少しだけAの力が抜けた気がする

貴「はぁっ。はあっ」

飛「そうそう力抜いて、上手上手」

山「今から戻ってもらえるそうです」

飛「ありがと。よかったねA、今から戻るって。もうちょっとだけ頑張ろうね」
少しだけ頷いた

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