絶食系男子の振り向かせ方【名前変換オリジナル】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:526 hit

絶食系男子の振り向かせ方＊02 ページ4

・

欠伸を噛み殺しながら大きな坂道を登る。

四月下旬にして少し蒸し暑くなり始めた今日この頃。

「おはよ、A！」

長袖のブラウスももうお終いだな………なんてどうでも良い事を考えながら歩いていると、いきなり背中を叩かれた。

勢いよく振り返ると、そこには満面の笑みを浮かべた親友＿＿＿桜木桃葉がいた。

「なに、良いことあったの？」

「えへへ、実はね～」

ニヤニヤと口を緩めながら話始める桃葉。

どうやら一ヶ月前から付き合っている彼氏とデートに行ったらしい。

そんな話題に思わずテンションが上がり、「で、どうだった？なんかしたの!?」と彼女の肩をガシッと掴む。

「別れ際に、チューした」

「別れ際のチュー!!」

他人の恋バナでいちいちキュンキュンしてしまうのは思春期だから仕方ない。

それと、少しだけ羨ましいのも仕方ないはず。

「やっぱかっこよかったぁ～」

「このリア充がぁ!!」

「悔しかったらお前もなってみろぉ～」

おどけて笑いながら走っていく桃葉を急いで追いかける。

・