254話 ページ43
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その怯えようからして何がいるのかと
内心恐る恐るだったがしかし、
しがみついていたのは、もふもふとした毛玉だった
「ただの子猫じゃない。
…えっと、この子を取ればいいんですよね？」
『そう、はや、早くとって…！』
「わ、分かったから動かないで…！
ちょっと待ってください、んっ、しょっと。」
子猫というにはずっしりとした質量を持っていたが、
本当にただそれだけ、抱きあげてみて確信へと至るが
他に怖がる要素があるでもなく
なんの変哲もないただの猫。
ますます分からない、と思い
パプリカは首を傾げながらジョーカーを窺ってみる。
色白な頬はいっそ青いまで変色していた。
まさか、と思い問いかける
「…あなた、もしかして
こんなのが怖いの……？」
『う、違っ、こ…怖いわけじゃないわよ。
ただ苦手なだけで……ひょあっ！それ以上近づけないで！』
答えを聞けば、案の定。というか
意地を張るような態度で返されたので
抱きあげた猫をジョーカーにかかげてみせれば
面白いほどの反応が返ってくる。
『…ちょっと、何その顔』
「……ふ、ぅふふっ、
ごめっ、ごめんなさい…！あはははっ！」
じとり、とジョーカーは目を細めるが
その追い打ちをかけるようなしかめっ面に
とうとう吹き出してしまった。
だって、意外すぎたのだ
パプリカの記憶にあるジョーカーの表情は
どれと怒っているものばかりで、そんな拗ねた子どものような顔は想像もできなかった。
『……。』
その笑顔をみながら、ジョーカーは
騒いで疲れきった頭で、「ああなるほど、」と
妙に納得した心地を覚えていた。
____誰かがそばにいて、
ゆっくりと時間が癒してくれるのを待つ。
それが 孤独をやり過ごす何よりの治療だと、
ジョーカーは知っている。信じている。
「っ、もう…、あなたという人は、
知れば知るほどわからなくなりますね……ふふふっ…」
『……ったく、いつまで笑ってんのよ。
人がせっかく作ってたイメージを…』
「ぷふっ、あなたのあれ、作ってたんですか？」
それでも、今ここで
控えめに肩を揺らすパプリカの頬に
影はさしておらず、こっそりと安堵の息をつく。
___柔らかく浮かべられたあどけない表情は
ただの、無防備な少女の微笑みだった。
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カフェオレ。(プロフ) - こむぎまちさん» こちらこそご丁寧にありがとうございます。私側のフォローもしていただき、僭越ながら痛み入っております。6月は家内の事情もあって続編作成が遅れてしまいそうなのですが、そう言って頂けると誠勝手ながら安心します( ´ｰ`)コメントありがとうございました (2022年6月3日 17時) (
レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎまち(プロフ) - カフェオレ。さん» 返信ありがとうございます。拝見させていただきました。そのような理由があったのですね…その人がしたことは決して許されません。これからも応援しています、のんびり自分のペースで頑張って下さい。 (2022年6月1日 23時) (レス) @page50 id: a5368f8fd0 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ。(プロフ) - こむぎまちさん» 長らくコメントを返信できず申し訳ありません。遅ればせながら、パスワードを公開できない事情、公開に至るまでの旨をページ50話に記載致しました。御手数ですが拝謁いただけると幸いです。 (2022年6月1日 3時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ。(プロフ) - アニメ好きのただのOTAKUさん» 光栄の極み…！これからもこの作品を宜しくしてくださるとうれしいです！コメントありがとうございました！ (2022年6月1日 3時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎまち(プロフ) - 初めまして。作者様にお願いがあります。怪盗少女2と3の非公開解除はいつ頃になりそうでしょうか。 (2022年4月4日 15時) (レス) id: a5368f8fd0 (このIDを非表示/違反報告)
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