232話 ページ21
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ただでさえ、古めかしい印象を覚えていた城だ。
あの揺れで、何かがひとつ崩れ落ちたとて
生じる違和感は少ないはずだ
……はずだった。
困惑が拭いきれないまま、
自身の瞳に映る、変わり果てた城の姿に
まともな思考回路は 働くことをやめたようだ。
『何だっていうの、これ…』
呆然と、そんな一言が口から零れては消える。
訪れる前、たしかに建物はずいぶんと
年老いている印象を受けていた。
…が、いまや城の外装は
そのほとんどにヒビ割れが入り、
無残に綻んでしまっている
もはや、老朽化というよりかは
既に朽ち果ててしまった建物、と表す方が正確だろう
｢一瞬で、何百年も経っちゃったみたいっす…
…うええ！？｣
『……はっ、ええっ！？』
呆然と呟くハチだったが、つと、
そんな大声をだして剣を指さした。
つられて手元をみて、
ジョーカーは二度驚くはめとなる
そこには刃や柄などは錆びつき、城と同じく、
くたびれたように一変する剣の姿があった。
『はぁぁ…？いったい何がどうなって…
ダウトが私たちに幻でも見せてたっていうの？』
｢そんなぁ……｣
狐につままれたような感覚に陥りつつ、
暫し ボロボロに朽ちた王者の聖剣を眺めてから、
やがて諦めたようにジョーカーは肩を落とす。
そんななか、まったく同じ動作をする
ロコの姿に目がいったハチは、ふと首を傾げた
｢あれ……そういえばロコさんも
剣を狙ってるって言ってましたよね？｣
『ああ、そーいやそうね…
…なんか訳でもあったの？』
｢へっ！？い、いえ別に……｣
もう使い物にならない剣をみて、
すっかりとやる気を損失してしまった
ジョーカーに問われ
ロコは一瞬、びくりと肩を震わせ
条件反射のように顔をあげたかと思いきや、
もごもごと口篭る。
『何よ、後ろめたいことでもあるの？
ほら、驚いたりしないから言ってみなさいよ』
｢う、うう……｣
諭されるようなジョーカーの口調に押され
ロコは視線を泳がせて、躊躇いがちな呻きを零している。
あと一押しでもすれば、
ぽろりと本音を落としてしまいそうだった。
そんな状態を理解して尚、
ジョーカーはロコの近くにしゃがみこみ
その小さな頭を撫でて、自白を促す。
『ロ〜コ？』
｢……あう、…じ、実は…
…………クイーンの、
大切な剣をなくしてしまったんです｣
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カフェオレ。(プロフ) - こむぎまちさん» こちらこそご丁寧にありがとうございます。私側のフォローもしていただき、僭越ながら痛み入っております。6月は家内の事情もあって続編作成が遅れてしまいそうなのですが、そう言って頂けると誠勝手ながら安心します( ´ｰ`)コメントありがとうございました (2022年6月3日 17時) (
レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎまち(プロフ) - カフェオレ。さん» 返信ありがとうございます。拝見させていただきました。そのような理由があったのですね…その人がしたことは決して許されません。これからも応援しています、のんびり自分のペースで頑張って下さい。 (2022年6月1日 23時) (レス) @page50 id: a5368f8fd0 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ。(プロフ) - こむぎまちさん» 長らくコメントを返信できず申し訳ありません。遅ればせながら、パスワードを公開できない事情、公開に至るまでの旨をページ50話に記載致しました。御手数ですが拝謁いただけると幸いです。 (2022年6月1日 3時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ。(プロフ) - アニメ好きのただのOTAKUさん» 光栄の極み…！これからもこの作品を宜しくしてくださるとうれしいです！コメントありがとうございました！ (2022年6月1日 3時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎまち(プロフ) - 初めまして。作者様にお願いがあります。怪盗少女2と3の非公開解除はいつ頃になりそうでしょうか。 (2022年4月4日 15時) (レス) id: a5368f8fd0 (このIDを非表示/違反報告)
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