４６：バカでアホ ページ6
二宮和也の隣は居心地がいい。
『お前…バカなのか？わかってはいたけどやっぱバカでアホなのか？』
『うるさい！』
『好き』と言ってる女の子に言うセリフじゃないでしょ？ってセリフをバンバン吐く。
けど、私を見つめる目も頭を撫でてくれるまぁるい手も優しさで満ち溢れてる。
「はい！今日は…ニノちゃん特製オムライス。」
「先週もそうだったじゃん。」
「はいはい。そんな可愛くない事を言っちゃう悪いコは誰かな？」
スプーンに山盛り乗せたオムライスを無理矢理口に入れられて。
「そんな口は塞ぎましょう。そうしよう。」
「ん！」
外に出てあてもなくプラプラ歩く事もあれば、家に一日篭ってゲームしたり…。
ただ…二宮和也は絶対に私に手を出さない。
手を握ったり、抱きしめる事はあっても…。
今日は外が雨で家に篭りっきり。
あ…二宮和也は途中でタバコ買いにコンビニに出たっけ？
「はい。おやつ兼お土産。」
洗い物を終え、ソファに座ってゲームをする二宮和也の隣に座ると差し出されるお菓子の箱。
「まだお腹いっぱいだよ。」
「お前、ほんっと可愛くないね？『ありがと』って素直に可愛く言えないかな？」
そうだよね？
せっかく買ってきてくれたんだし。
「…ありがと、和也くん？」
高めの猫なで声で、大袈裟なくらい首を傾げる。
「…うん。やっぱナシの方向でお願いします。」
真顔でそう言って『うんうん』と頷いてる。
「ちょっと//！」
もぉ！恥ずかしいんだけど！
「ククク…ウソ嘘。可愛いかったよ。ニノちゃんの心臓撃ち抜かれました。」
笑いながら頭を乱暴に撫でられて。
「ちょっと！髪の毛クシャクシャになる！」
「ははは！鳥の巣みたい！」
「嘘？！」
「うん、嘘。」
「もぉ！」
仕返しに両手で二宮和也の頭をこねくり回す。
「ちょ！お前…ふざけんなよ！」
「お返し！あら、イケメンが台無し。」
「んな事ねぇだろ？イケメンはどんな髪型も似合うからな。」
「…。」
「お前…何だその『残念〜』って目は。」
そう…一日中こんな感じで、冗談言って笑い合ってる。
一緒にいる間は徹の事も千里の事も考えない、思い出さない。
「一日中家ん中だし…夕飯は外行くか？」
「ん〜…どっちでも。オムライスじゃなきゃね。」
「お前…マジ可愛くねぇ。」
「ふふふ。」
不貞腐れてゲームを始めた二宮和也に笑いがこぼれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1035人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおなな
| 作成日時：2014年2月20日 6時
