６２：好き？ 〜N〜 ページ22
ん〜…どうしても甘くならない俺とA。
「変な事しないでよ？」
「しない。しないから…おいで？」
俺のTシャツと短パンを着てベッドの横に立ちすくむAをベッドをポンポン叩いて呼び寄せる。
そんなさ？Tシャツの裾握りしめちゃったり？
恥ずかしそうなのに、目だけやけに警戒してたり？
ニノちゃんも鋼の理性を持ってるわけじゃないから、程々でお願いしたいんだけどな？
ゆっくりゆっくり近くAの腕を引っ張ってベッドに引きずり込むと、有無も言わさず腕の中に収める。
「はい、寝ましょうね？」
背中をトントンしてやってると、
「子供扱いしないで。」
って唇を尖らす。
「ん？大人の扱いして欲しい？」
んじゃ、遠慮なく…。
ゴロンとAの上に移動する。
「もう！それしか頭にないの？！変態！」
「こぉんなイケメてる彼氏に変態ってひどくない？」
「イケメてない！櫻井さんのが全然イケメンよ！」
「はいはい。黙ろうか？」
てかそんな減らず口は黙らせる。
ジタバタするAを体重をかけて押さえつけ、強引に唇を重ねた。
さっきした触れるだけのキスとは違う…
Aは俺のモンだって確認する様な深い深いキス。
あ…やっぱり全然違う…。
身体がコイツだって…
コイツで間違いないって言ってる…。
『チュッ』と音を立てて唇を離すと、潤んだ目で俺を見上げてる。
「好き？」
「…ん？」
「俺の事…好き？」
「…。」
「こら…だんまりかい。」
頭を撫でながら額をコツンと合わせる。
「俺は好きだよ？」
目の前のAの大きな黒目には俺の目だけ映ってて…パチパチと瞬きをする。
「ん？言ってくんなきゃわからないけど？」
「……すき。」
微かに聞こえた『すき』。
すっげぇ喜んで舞い上がったのも束の間…
「……だと思う。」
おい…Aさん？
「んだそれ。」
「今日一日…半日…四分の一日かな？」
どうでもいいよ…んなの。
「色んな事あり過ぎて…ちょっと混乱してる。」
あぁ…だよな…。
ちょっと俺が先走ってがっつき過ぎたかも。
「…けどね？」
「うん？」
「二宮和也とするキスは…イヤじゃないよ？」
そう言って恥ずかしいのか視線をずらした。
うん…嬉しい事言ってくれてるんだけど…さ？
「Aちゃん？『和也くん』…だよね？」
「あ！…もういいじゃない？二宮和也で。それで慣れちゃってるし。」
おいおい…。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2014年2月20日 6時
