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死ぬにはいい日だった ar ページ1

夏の、花が咲いていやになって日和ってた。
日々、誰かの目を気にして生きてた。
だらだら生きてた冷めてた眼差し。
君と暮らしている想い出だけある街を踏みつけていた。
そんなことを考えていたら涙が溢れて、ずっと抱き締めていた君の頬に落ちた。
貴女「あろさん、大丈夫?」
そう言って君は俺の頬を撫でた。
このまま、こんな幸せな時間が永遠に続けば…さよならなんて無くてもいいのになぁ。
ar「大丈夫だよ、ごめんね」
そんな惨めな考えを心のなかにそっとしまった。
掠れた息をはいて惰性だって思っていた。
枯れてた街のなか、蝉騒が鳴り響いていた。
君のきれいな瞳は花弁のように綺麗だった。
何にもなれない夏のなか、この幸せが永遠に続くことをただ願ってたんだ。
他の誰かと自分の夏を比べて惨めでなにもない俺が一人でうずくまってた。
苦しくなる度にさ、明日がまた遠くなる。
ar「死ぬにはいい日だね」
貴女「そうだね」
この幸せのなか、幕を閉じることができたらいいのに。
君と見た花火が海に映ってそのまま落ちていく夢…そんな夢を君と見たならすぐに覚めることができるだろう。
俺が流した涙に触れたAもつられたように涙を流した。
貴女「本当に、これが夢なら覚めなければいいのに」
ar「そうだね、この幸せが永遠に続けばいいのにね」
きっと俺たちはさよならがあることから目を背け、こんな願望を抱いたまま惨めに生きていく。
これまでも、この先も。
「死ぬにはいい日だね」

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bitter082806(プロフ) - あやのさん» ありがとうございます! (2021年1月18日 15時) (レス) id: 503db91ee4 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 曲パロ…!!!???え、好きです……() (2020年12月22日 0時) (レス) id: f37d64b2a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:bitter | 作成日時:2020年9月15日 20時

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