びたーすうぃーと。【るぅと】

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ー Side るぅと ー






週明け。月曜日。



また一週間が始まった。





いつも早めに行く僕は席に着いて莉犬が来るのを待つ。






莉犬「るぅちゃん！るぅちゃん！」

るぅと「莉犬おはよう」

莉犬「そんな呑気に挨拶してる場合じゃないよ！」




莉犬が来たと思ったら駆け足で僕の前にやってきた。


すごく慌ててる。





莉犬「朝起きたらさとちゃんから連絡来てて知ったんだけど、さとちゃんとAちゃん付き合ったんだって！」

るぅと「え？」






さとみ先輩とAちゃんが…。




付き合っててもおかしくはないって思ったけど、実際聞いてしまったら苦しくなった。





そうなんだ。
やっぱり付き合ったんだ。





ぐっと悔しさと、悲しさが襲った。






失恋ってこんなにもつらいんだ。







『わざわざ教室までありがとう』





あ、Aちゃん。





と、さとみ先輩。





さとみ「じゃあ、またあとでな。A」

『う、うん！あとでね』

さとみ「名前は？」

『さ、さとみ、くん』





敬語だったはずのAちゃんはタメ口。

呼び方も違う。




照れているAちゃんの頭をポンっと触れたさとみ先輩は去っていった。






「付き合ったの！？」

「ちょーお似合い！」

「付き合うと思ってたよー！」






これが普通なんだ。


誰も僕とAちゃんが付き合う未来なんて予想しない。





僕だって、付き合えるなんて思ってなかったもん…。





莉犬「るぅとくん…」




告白もしてないのに。
出来ない弱い人間なのに。


勝手に落ち込んで馬鹿だよね。

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