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48本目 ページ48

後ろの鳥束がやたら近い綱引き

乱闘間際の棒倒し

目良ちゃん大暴走のパン食い競争を何とか乗り切り

いよいよ残るはクラス対抗男女リレーのみとなった。

「頑張ってこいよ!」

海藤に見送られ、
奇数組の才虎さんは入場門へ
そして、偶数組の私と窪谷須は退場門からの入場になる。

私が才虎さんと窪谷須の順番を決めた狙いはこれだった。

窪谷須の隣に二列で並び、入場したあと地面へしゃがむ。

「緊張するな」

「うん」

もう既にどっきどきしていて

ファーストランナーの心美ちゃんをこちら側から見守る。

「位置について、よーい、」

パン!
合図と共に勢いよくランナーが走り出す…ということもなく
狙い通り、皆心美ちゃんに見とれてしまって

トップに躍り出たまま、うまく燃堂までバトンを渡してくれた

「やったな!!作戦通りじゃねぇか!」

窪谷須と顔を見合わせ喜び、次のなり行きを見守る。
その後も順調にバトンがつなげられ
次第に自分の順番が回ってくる緊張で顔が強ばる。

「何だA、緊張してんのか?」

窪谷須がからかうように私に笑いかけてくれる

「うん、緊張してる」

ぎゅ、と体操服のずぼんの裾を握ってしまう

「はは、偉そうなこと言ってたくせに一番緊張してんじゃねぇか。」

「ねぇ窪谷須」

「ん?」

命ちゃんが陸上部の男子に追い抜かれながらも
灰炉に無事バトンを渡す直前

「大丈夫って言って…」

ちら、と見上げると窪谷須は少し意外だというような面持ちをしたものの
すぐに優しい笑顔になって

「Aなら大丈夫だ」

そう言ってくれた。

灰炉がバトンを受け取りスタートを切る。
窪谷須も出なければならない

「窪谷須、ファイト!」

窪谷須が出ると同時に
ぱん、と背中にエールをおくった。

「おう!任せとけ」

彼に直前まで安心させてほしくて
彼を直前まで支えたくて

あえてこの順番にしたんだよ、窪谷須。

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doku(プロフ) - uhoさん» あっあっ、uhoさんありがとうございます…なんだかお恥ずかしい(>_<)しばしの現実逃避、お付き合いください(;_;) (2018年11月25日 13時) (レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
uho(プロフ) - コメント失礼致します…!!タイミングよく現れる窪谷須がかっこよすぎます…!私も以前から密かに拝見させて頂いてました!控えめに言ってめちゃくちゃ好きです…。更新楽しみにしております! (2018年11月25日 11時) (レス) id: d981027b97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:doku | 作成日時:2018年11月12日 17時

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