11本目 ページ11
「じゃあとりあえずまっすぐ立って」
「おう」
ピシッと背筋を伸ばしてきれいな気を付け。
「ポケットに手をいれて…」
「おう」
言うとおり両手をポケットに入れる
「そのままちょっとオラついてみて」
「お…いやオラつくってなんだ」
「あはは、冗談。そのままね。10分で終わらせるから」
この人意外と面白い
私は椅子に座り、まずはじっくり全体を観察した。
それから縦と横、全体の比率と、
クロッキー帳の画面のサイズを鉛筆と指でザックリ計る。
大まかな当たりをとって、鉛筆をさらさらと滑らせた。
ちらりと顔を見ると緊張した面持ち。
目が合う前にまたクロッキー帳に視線を落とす。
やっぱ体格がいいな
約束の10分が立った。
「おけー、もういいよ」
「だーーッッ、緊張した！」
たかだか10分、とはいえ、その間じっとしなければならないのはかなり苦痛だ。
次から５分くらいで休憩させてあげないとな
彼はぐっと伸びをする。
「じっとしている貴様の間抜けな顔が笑えたな」
「んだとコラ」
「どんな感じになったんだ？」
すぐ噛みつきあいをする窪谷須と才虎さん
そしてこちらに寄ってクロッキー帳を覗く海藤。
「おー！すげぇ亜蓮だ、ちゃんと特徴とらえてんな！」
今回は合法で描かせてもらってるので
表情まで詳細に描いてはいないけど、中分けと眼鏡は分かるように
「すげぇめちゃくちゃうめぇじゃん」
「めっちゃ急いで描いたわ…」
「悪くはないな」
私は鞄から缶コーヒーを取り出して窪谷須に手渡す。
「はい、モデルの報酬」
「おー、あ、これAがいつも飲んでるやつじゃねーか。」
私のお気に入りの、微糖のコーヒー。
「でも何か割にあわねー気がするしいいわ。見返り求めて来たわけでもねぇしAが飲めや」
と、突き返された
「え？いいの？」
もしかしてコーヒーはあんまりすきじゃないのかな
「女に奢らせるわけにもいかねーし」
奢るっていうか対価なんだけど
まぁいいか、いらないなら押し付けてもしょうがないし
「じゃあ他に何か欲しいのある？」
「別に、何もいらねー」
そうか…
彼がここに来てくれるのは、これっきりなのかもしれない
「では次は俺様の番だな」
彼も多分今日限りだな
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doku(プロフ) - uhoさん» あっあっ、uhoさんありがとうございます…なんだかお恥ずかしい(>_<)しばしの現実逃避、お付き合いください(;_;) (2018年11月25日 13時) (
レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
uho(プロフ) - コメント失礼致します…！！タイミングよく現れる窪谷須がかっこよすぎます…！私も以前から密かに拝見させて頂いてました！控えめに言ってめちゃくちゃ好きです…。更新楽しみにしております！ (2018年11月25日 11時) (レス) id: d981027b97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：doku | 作成日時：2018年11月12日 17時
