【棘】 ページ10
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『あ、美味しい』
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頼んだ赤ワインを口に含み
はにかんだキミに
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和
「ホントだ(笑)」
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俺が微笑む。
でも
それ以降の会話がなく
しばらくの沈黙が続いた。
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和
「あ…」
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ん?と顔を上げたキミと
視線がぶつかる。
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和
「名前、聞いてなかったね」
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和輝の葬式で泣いているキミに出逢って
ハンカチを貸して
ホテルで逢って
今日で3回目なのに
キミの名前も知らなかったんだと
お互い苦笑が漏れた。
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『鈴木Aです』
和
「二宮和也です」
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ぎこちない自己紹介に
また苦笑が漏れた。
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ねぇ
ふわっと香る
“秘密の恋”にキミは気付いているのかな?
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和
「和輝とはどこで知り合ったの?」
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何も考えず
ポロッと出た言葉だった。
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『職場が一緒だったんです』
和
「へぇ…職場?」
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残り少なくなったワインを
ゆっくりと口に運ぶ。
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「デパートの紳士服売り場で…」
和
「あ、だから…?」
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スーツ姿のキミを指差し
そゆこと?って眉を上げる。
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『ん?あ、あ、うん
そゆことです(笑)』
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またキミのことを知れて
この時の俺は浮かれていた。
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和
「和輝と俺ってそんなに接点ないんだけど
和輝ってさ、すんげぇ優しかったよね?」
『そうですね。
優しいし、面白いし、素敵だし』
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だたの同僚か
なんて思ってたから
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和
「和輝とは仲良かったの?」
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ちょっと考えればわかったのに
目の前のキミしか
見えてなかったから
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『私たち婚約してたんです』
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突然
そんな事実を突きつけられると
心に小さな棘が刺さったような気分になるよ。
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和
「ぇ……」
『私残して、逝っちゃうなんて……』
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厄介
小さな棘ほど
抜くのが大変なんだ。
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美翔 - ゆいたすさん» 号泣だわww人目もはばからず(T_T) (2014年6月19日 20時) (
レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたす - 美翔さん» うん苦笑 優勝できたら泣くわ笑 (2014年6月19日 19時) (レス) id: 5a1dbda486 (このIDを非表示/違反報告)
美翔 - 体育祭の練習お疲れさんっ!!色々ありましたなぁ…汗あと、ちょっと、がんばろぉ〜 (2014年6月19日 18時) (レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたす - 美翔さん» え、それは‥1番乗りでやったわ(ドヤ (2014年6月18日 22時) (レス) id: 5a1dbda486 (このIDを非表示/違反報告)
美翔 - ゆいたす…字の感想はええねんwwとりま、コメありがと(=^・^=)評価もよろ〜 (2014年6月18日 16時) (レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美翔 | 作者ホームページ：http://bokuradakeniwakaruyouna合図//mika
作成日時：2014年6月17日 17時
