【花】 ページ16
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和
「いらっしゃい」
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ドアの向こう。
パステルカラーのシャツに
ネイビーのパンツ
辛子色のカーディガンを肩にかけたキミの手は
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『おじゃまします』
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何故か
花束を抱えてる。
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和
「…？」
『これ、私の好きな花なんです』
和
「あ、ありがと」
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花束を受け取り
リビングに向かう俺の後ろを
玄関先にそろえていた白のスリッパに
足を通したキミがついてくる。
カシスの香が俺についてくる。
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和
「好きなとこ座って?」なんて言ったもんだから
すっかり困ってしまったキミは
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『和也さんが先に座ってください』って
化粧っ気のない目を垂らした。
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硬くて黒いビニールレザーのソファに座った俺の足もとに
ソファを背もたれにして座ったキミ
だったが、すぐに立ち上がり
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『お花、花瓶に入れますね?』
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花瓶の位置を聞いた。
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和
「あそこ、届くかな?」
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キミが届かないであろう
棚の上を指差したのは
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『あ、ごめんなさい///』
和
「ううん///(笑)」
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花瓶を取るために背伸びしたキミの
背後に回り
少しでも触れたかったから
逢わないうちに随分と伸びた髪を
ふわりとさせ
俺の方に振り返ったキミの
恥じらった表情を見たかったから
……なんて言ったら怒るかな?
.
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和
「何て花?」
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カウンター式のキッチンに置かれた花瓶を
キミと二人
肩を並べて見つめるが
花瓶に活けられた4輪の花は
まだ蕾だ。
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『アスターって言うんです』
和
「アスター?」
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話しかければ
至近距離で声が届き
見つめれば
至近距離で目が合う
.
『キク科の花で、咲くととっても綺麗なんですよ?
花言葉は“甘い夢”って言うんです』
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素敵ですよね って笑った口元のえくぼが
垂れた目尻が
この距離で見るキミの笑顔が
すんげぇ可愛いな って思った。
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美翔 - ゆいたすさん» 号泣だわww人目もはばからず(T_T) (2014年6月19日 20時) (
レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたす - 美翔さん» うん苦笑 優勝できたら泣くわ笑 (2014年6月19日 19時) (レス) id: 5a1dbda486 (このIDを非表示/違反報告)
美翔 - 体育祭の練習お疲れさんっ!!色々ありましたなぁ…汗あと、ちょっと、がんばろぉ〜 (2014年6月19日 18時) (レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたす - 美翔さん» え、それは‥1番乗りでやったわ(ドヤ (2014年6月18日 22時) (レス) id: 5a1dbda486 (このIDを非表示/違反報告)
美翔 - ゆいたす…字の感想はええねんwwとりま、コメありがと(=^・^=)評価もよろ〜 (2014年6月18日 16時) (レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美翔 | 作者ホームページ：http://bokuradakeniwakaruyouna合図//mika
作成日時：2014年6月17日 17時
