イデアの姉は残念美人らしい【twst】

ウツボは苦手です ページ10

Aside


　初めまして、私はA・シュラウド。
　ここにきてようやく私sideになったのですが＿＿


『ｽｩｰ……』


　マジか、と頭を抱えて逃げ出したいけど逃げられない。
　そんなことしてみろ、間違いなく機嫌が悪くなるに決まってるじゃないか。
　機嫌が悪くなった時のことなんて考えたくない。


「錬金術バディいないのぉ？じゃーあ〜、俺が組んであげる〜」


　フロイド・リーチ。双子のやばい方。
　彼に絡まれることになったのは、簡単な理由だ。

　今日は3・4限に2年と3年の合同授業。
　2年D組に知り合いはいない、さてどうしたものかと部屋の隅で一人考えているとトントンと肩を叩かれ、今に至る。
　なんで？？私とあなた、今まで話したことないでしょう？？


『えーと……お願いします、リーチくん』


　本能的に頬が引き攣るのは仕方ない、やばい双子とは総じて関わりたくないものである。
　ウツボ兄弟は苦手なんだよね……


「あはっ、すっげー嫌そうな顔〜。さすがホタルイカ先輩の姉ちゃん」


　そして認知されてる辛い。
　まぁ、彼の寮長アズールくんとは同じ部活、そしてホタルイカとあだ名を付けられてる兄を知っているのなら、自分のことだって知ってるだろう。
　髪の毛燃えてるし、わかりやすいですよね知ってた。


「仔犬ども、バディは決めたな？始めるぞ！」


　クルーウェル張り切ってるなぁ、とか思いながら錬金術の授業は始まった＿＿_。


「別にさぁ、俺そんな取って食ったりしないよぉ？だからそんな怯えんなよぉ」


『べっ別に、怯えてなんかないけど』


　嘘です、物凄く手は震えてます。
　何これ怖い、なんでこんな絡んでくるわけ？ もうヤダ早く終われこの時間！


　そして、それは唐突だった。


「先輩ってさぁ、すっごい青い髪綺麗だよねぇ」


　そういってリーチくんは、私の髪の毛に触れた。



＿＿＿

2023/03/30

すっごく評価伸びてて吃驚……ランキング入り？？マジか？？？

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