２、穏やかな空間 ページ2
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グラウンドから聞こえてくる、威勢の良いかけ声。
奥の西校舎から聞こえるのは、吹奏楽部の音階の音。
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俺の先にみえる、この街はどんどん茜色に染まっていく。
そんな景色よりも近くにあるのは、大切な俺のヒト。
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二宮「A」
A「なあに？」
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名前を呼ぶと、微笑んで俺をみてくれる。
２人だけの屋上に、静かに初夏の風が吹いた。
その風で、Aの髪が少し乱れて、それを俺がそっと直す。
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二宮「何の本読んでんの？」
そう、隣同士の距離を縮めながらAに尋ねる。
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放課後、屋上でのんびり過ごす俺達。
話したり、空を眺めて寝転んだり、そのまま寝ちゃったり(いちゃいちゃしたり)。
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でも、どんな時もAは本を持っていた。
少しでも時間があれば、読書をする彼女。その本に妬いたことは何度もあった。笑
俺のAの視線、１人占めしてんじゃねーぞってな(笑
だけど、ちゃんと俺との時間も大切にしてくれてるってわかってる。
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彼女はぱたん、と本を閉じてライトブルーの表紙を見せてくれた。
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二宮「あ。この本、翔ちゃんも読んでた」
A「そうなの。翔くんから借りたんだよ」
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うふふっと嬉しそうに笑いながら話すA。
本当に本が好きなんだなあって思うと同時に、他の男(まあ親友なんだけど)と親しくすんなって思いがこみ上げる。
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でも、そんなこと思ったのは一瞬。
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その時、こてんと俺の肩にもたれかかるA。
伏せられた長い睫に、豊かな黒髪から香るシャンプーの匂い。
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そーゆー可愛いことされたらさ、怒るのも怒れないし。許しちゃうし。
二宮「ずりーよな(笑)」
A「？」
にこにこ笑いながら不思議そうな顔をするAをみて、俺も自然と笑顔になる。
二宮「そろそろ、帰るか」
A「そうだね。もう暗くなっちゃうね」
と言って立ち上がるAの手をぎゅ、と自分の手の内におさめた。
A「っ//」
二宮「夜道は危ないからね」
手を繋ぐなんて初めてのことでもないのに、いつまでたっても慣れないAは
本当に可愛いなって思う。
Aは、夕日よりも真っ赤に染まっていた。
二宮「すぐ赤くなるとこも好きだよ、俺」
A「和也くんのバカ・・・//」
繋いだ手により一層力をこめて、屋上を後にした。
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夏姫* - ゆずさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます♪そんな大それた作品じゃないです(汗)でもそう思って下さったなら嬉しいです！好きで書いた小説だから、見てくれる人はいないと思ってました。だから、ゆずさんや他の数少ない方に見てもらえて本当に嬉しいです。ありがとうございました！ (2013年6月17日 22時) (
レス) id: bc6ddddf99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 感動しました…。甘いんだけど、うっとうしくなくて、読んでる人の心を暖かくしてくれるような、素晴らしい作品です。私もニノを知って、たくさんの感動も同時に知りました。 この作品を書いて下さって、本当にありがとうございます。 (2013年6月17日 20時) (レス) id: 577787840a (このIDを非表示/違反報告)
夏姫* - ゆずさん» ありがとうございます(T_T)そんなこと言ってもらえて嬉しいです♪明日までに完結できるかわかりませんが、今日頑張ります(｀･ω･´) (2013年6月16日 18時) (レス) id: bc6ddddf99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 明日、いよいよニノの誕生日ですが、明日に完結するんですか？すごい面白いので終わると思うと寂しいですが誕生日企画なのでしょうがないですよね。 更新頑張ってください♪ (2013年6月16日 10時) (レス) id: 577787840a (このIDを非表示/違反報告)
夏姫* - ゆずさん» ありがとうございます(｀･ω･´)頑張って更新するので、拙い文章にお付き合い下さい♪キミの、負け。も、お願いします(笑) (2013年6月11日 23時) (レス) id: bc6ddddf99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏姫* | 作成日時：2013年6月10日 18時
