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寄り道 ページ22

女鑑識官に乗せてもらって家まで送って貰うことになった







でもまだ帰りたくない

まだ気持ちが落ち着いてない






「_...」

『....ちょっと寄り道していい?』

「え?」







家とは反対方向に車を走らせていく




「どこ行くの?」

『そこの公園』

「....は?」







何考えてるのこの人...







『着いたよ』

「__!」






公園と言っても遊具なんて無い
あるのは隅の方にポツンと立つ小さなベンチ




『こっち』

「ちょっと!」





急に腕を引かれて連れてこられたのは




「海...?」




公園の仕切りからは海が見えていた
街の灯りでキラキラと光っている




「....こんな公園あったのね」

『人気ないからあまり知られてないんだ』

「特別な場所かしら?」

『そんなとこ』

「いいの?私に教えて」

『別に独り占めしたい訳じゃない』








海を眺めているこの人の顔はどこか悲しそうに見える






『嫌なことがあったから家出したんでしょ?』

「最初から戻るつもりだったわよ。リュックの中には大した物入れてないし」

『そうだとしても時間考えなよ。なんで夜に』




苦笑いして注意する彼女の顔を見ると話さないのが嫌になってきた




「__夢を見たの、大切な人がいなくなる夢」

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作者名:地炎 美羅 | 作成日時:2020年6月29日 9時

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