32話 いざ危険の地へ ページ34
莉音side
茜「ちょっと、額冷たいけど」
莉音「うーん、吐いた後だから仕方ないよね」
蒼昊「朝輝。石油ストーブ持ってくるから手伝え」
朝輝「了解っ」
円柱型の石油ストーブを移動し、それで暖をとる。
松本「香月先生すみません、やっぱりこの子達見てて貰えますか？」
花山「えぇ、松本先生はどちらへ？」
松本「備品庫と、保健室に行ってきます。」
保健室。
さっきゾンビがいたところ。
倒したと思うけど、ゾンビは簡単にくたばったりしない、
そんな印象がある。
莉音「朝輝」
朝輝「わーってるって。先生、俺も行く」
松本「…遊びじゃ、ないんだぞ」
朝輝「そうだ。だからこそ行く。」
松本「………………………わかった。離れるなよ」
莉音「無事に戻ってきてね」
朝輝「俺が痛いの嫌いなこと知ってるくせに」
莉音「そーだった」
松本「これ、借りていくから。」
莉音「はい。」
鉄パイプを渡すと、まつじゅんが持っていた刺股を渡された。
松本「もし30分経っても帰ってこなかったら…」
莉音「だめ」
松本「はい」
万優「なんだろ、忠誠を誓った従者と令嬢みたい」
優香「漫画の見すぎな」
松本「暖かくしてて。水分少しずつ摂るんだぞ」
そう言って2人は職員室を出た。
莉音「わかりましたよ。全く…私のお父さんか何か？」
花山「心配してるのよ〜若いっていいわ〜」
莉音「かづちゃんがオンナの顔してらっしゃる」
花山「多分ね、毛布と経口補水液取りに行ったのよ。」
万優「ケーコー…？」
茜「経口補水液。脱水症状に必要なやつだよ。吐いた後や下痢の後に飲むことが主流の」
万優「へぇ〜スポドリじゃ駄目なの？ていうかごめん、名前聞いてなかった」
茜「あっ…。茜です」
万優「あ〜！！あっかさん！よく話は聞いてます」
茜「うちもよく聞いてます」
万優「よろしく〜」
花山「スポドリより経口補水液の方が塩分が高めで糖濃度が低いの。脱水症状の場合には、吸収を早めるために経口補水液を摂取するのが1番手っ取り早いでしょうね」
万優「あの松本っていう先生、よく知ってんね？」
莉音「自慢の担任だからね」
万優「ちなみにどういう関係？」
莉音「…………………………………あ゛？」
万優「申し訳」
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作者名：りおんぬ x他3人 | 作成日時：2018年7月17日 17時
