＜空想ノベライズ＞タワー・オブ・テラー (ページ10)

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不吉な予感ページ10

一般のパーティー客の中で今こんなことが起こると予測できたのは、
私とリリーしかいないだろう。

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15分前。パーティー会場にいた私とリリーは、
ハイタワー三世と執事のスメルディングが話しているところを目撃した。

近くにはウエイターに変装したストラングもいる。

ハイタワー「最上階にシリキ・ウトゥンドゥを飾って来る
　お前はここに残って客人の接待をしていろ。」
スメルディング「一緒についてきていいと言ったではありませんか。」
ハイタワー「とにかく、お前は客人の接待をするんだ。」

『リリー、ハイタワー三世って本当に傲慢な人だね。』
「そうね、A。あんな態度してたら本当は即呪いよ。
　なのにどうして...」

スメルディング「分かりました。御主人様、くれぐれも敬意をお払いください。
　そして呪いには気を付けてください。」
ハイタワー「やれやれ、馬鹿げた呪いとやらの正体を見てやろうではないか。」

そう言うと、ハイタワー三世は自分の煙草をシリキ・ウトゥンドゥに押し付けた。

リリー「何てことしてるのよ...」
『それって、偶像を扱うときの掟、火に近づけないってやつだっけ？』
「それ...はあ、嫌な予感しかしないわ。A、シリキ様がお怒りになってる。」
『え...?』

非科学的なことを完全に信じている訳ではなかったが、強い恐怖感が走った。

あの時は気づいていなかったが、
私たちはハイタワー三世の最後の目撃者になってしまったのだ。

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そして、現在。辺りは一瞬で停電になった。

「不吉なことが起きる。」

あのリリーまで警戒するほど

恐ろしいことが私達を襲った。