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花江「もぉー!Aちゃん!体調崩したって本当?!」
翌日、誰から聞いたのかネギやら生姜やら持って花江たちがやってきた。
「ちょっと疲れてただけですよ、ゆっくりして元気出ました。」
今日は一日絶対に家事をするな、とはこたろーに強く言われていたAはやることもなく庭の縁側に座り外を眺めていた。
賢章「ごめんね、俺たち無理させたんじゃない?」
「本当に大丈夫ですよ、大したことじゃないし。」
花江「大したことです!しるこさんから聞いてどれだけ心配したと思ってんの!俺たちだってAちゃんのこと大好きなんだから心配くらいさせて!」
先生「次に無理したら一日監視して無理させないようにしてやるからな。分かった?」
「ハハ……気を付けます。」
ぎこちない笑みを返す。
わらわらと花江たちが話す中、正一はひとり黙ってAを見つめていた。
正一「……Aちゃん。」
「ん、何ですか?」
賢章と先生を中心にリビングでカードゲームが繰り広げられ始めた頃、正一がAに話しかけた。
正一「自分のことをないがしろにしちゃダメだからね。他人のために自分を犠牲にしようとしないこと。俺と約束してくれない?」
「え、と……。」
正一の顔を見ると、真剣な瞳がAを見つめ返した。
「わ、かりました……。」
正一「って言っても、Aちゃん多分あれでしょ?頼み事とか断れないし相手のためなら多少自分が犠牲になってもいいと思っちゃうでしょ。そういう場面で俺との約束なんて頭からすっぽ抜けるんだろうな。」
否定できず言葉に詰まる。
正一「やっぱり。……じゃあ、こうしよっか。俺が傍にいるときだけでいい。その時だけは1つ俺に頼みごとをすること。小さいことでも大きいことでも。破ったら____。」
お願い事してくれるまで帰らないかも。
Aにだけ聞こえるようにこっそりと耳打ちされ、Aはくすくすと笑った。
「それは困っちゃうので、お願い事しますね。」
2人で顔を見合わせ、ふふっと笑いあった。
先生「2人で何してんの、一緒にゲームするだろ?」
先生が怪訝そうな顔をした。
正一「うーん、2人だけの秘密!Aちゃんもゲームしに行こ!」
先生「正一絶対ボコしてやるから覚悟しとけ。」
正一「なんで?!」
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まめこ(プロフ) - そらなぁさん» そらなぁさん、コメントありがとうございます!レス遅くなりすみません!発想を褒めてくださりありがとうございます!予定の調子が良ければ今月中にまた更新できると思いますので今後ともよろしくお願いいたします〜! (2021年3月12日 21時) (レス) id: 3aefbeea6b (このIDを非表示/違反報告)
そらなぁ - コメント失礼します。もう、読んでいてめちゃくちゃ楽しいです!bintrollのシェアハウスなんて私だったら絶対思いつかない設定なので、尊敬しながら読んでいます。体に気をつけながら更新頑張って下さい。 (2021年3月4日 23時) (レス) id: 9b06ee166f (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - ひめかさん» ひめかさん、初コメントありがとうございます!嬉しいです!色々立て込んでいて更新が遅れている状況ですが、ひめかさんからコメントも頂いたのでできる限り近いうちに更新しますね!本当にありがとうございます! (2021年3月1日 20時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ひめか - 初めてコメントさせていただきます!キュンキュンしながら楽しませていただいております(^^)これからも楽しみにしてます! (2021年2月25日 15時) (レス) id: 45f6c41ced (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - 言いそびれました!私もBinTRoLL大好きです!!!笑 この作品にたどり着いてくださり、誠にありがとうございます! (2021年1月29日 15時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめこ | 作成日時:2020年9月6日 14時