びんとろシェアハウス！！

季節の足音 ページ33

かるてと「いちはちさん遅いなぁ……今日の朝ごはんはあんかけうどんにしたのに。」



美味しそうにズルズルとうどんを啜っていたAは、汁まで飲み切ると立ち上がった。


「起こしてきますね、ごちそうさまでした！」



ド、ド、ド、と勢いよく階段を上がり、扉を鳴らした。



「いちはちさーん……朝ですよ〜……。」



耳をそばだてると、扉の先からいちはちさんの眠そうな声が聞こえてきた。





いちはち「うぅ……あとちょっと……。」



「今日はさっさと起きて一緒にコタツ出すって約束したじゃないですか〜！」


いちはち「うぅ……コタツ……。」





「そうですコタツ！いちはちさ〜ん……。」



もう一度扉をコンコンとノックする。


「今日の朝ごはんはあんかけうどんですよ〜……。」


しかし返事はない。


Aは溜息を一つこぼすとぶるりと体を震わせた。



そこへ朝のシャワーを浴びてさっぱりしてきたらしいミントスさんがやってきた。


ミントス「Aさん？何してるんですいちはちさんの部屋の前で？」



「いちはちさんが起きないんです、今日は一緒にコタツ出すって約束だったのに……。」


Aはまた一つ溜息をついた。



ミントス「なんだ、そんなことですか。」



ミントスはコンコンといちはちの部屋の扉をノックした。


ミントス「いちはちさん、あと30秒で起きないとこの扉蹴破りますよ。」


「っ、！！？」



Aが無言で抗議するも、ミントスは素知らぬ顔で秒数を数えている。

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