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血に染まった瞳 ページ12
私はヒョギが去った今もショックで固まっていた。すると助けてくれた男性は、パーカーのフードを被ると、私の方へ駆け寄り
「大丈夫?」
低い落ち着いた声で尋ねてきた。
フードのせいでよく顔が見えないが、肌がとても青白いことはわかった。
私は混乱状態で黙っていた。すると男性は私の頬に触れて
「怪我してる。」
そう言いながら傷口を指でなぞられ、ズキッと痛みが頬を走った。
「あの…」
男性は血がついた自分の指を食い入るように見つめながら「ん?」と返事をした。
「吸血鬼…って言いました?」
恐る恐る聞いてみた。
「ああ。」
そう即答され、反応に困った。
「え…じょ、冗談ですよね?だってそんなのいるわけ…」
「証明する?」
私が話している間に、そう割り込まれ私はますます混乱する。
男性は私の顎から頬に触れ、ニヤリと笑う。初対面なのに関わらず、私の心臓ははねあがる。
男性はゆっくりとフードを取った。
そこにいたのは…今日店に来たあの男の人。そして瞳は血のように赤く染まり、さっきとは別人な姿だった。
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作者名:Starlight_BEAAAN | 作成日時:2016年4月26日 16時