可哀想な俺。ー微熱37℃ 番外編２ー ページ46
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俺は、超めんどくさいアイドルのマネージャーになった。
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微熱37℃ 番外編 2
【可哀想な俺】
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自己紹介をしたいと思う。
俺は羽柴。下の名前は本編で明かされなかったが、実は羽柴徹という。はしば、とおる。
未婚。恋人はここ数年いない。強いて言うなら恋人は仕事。
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俺はマネージャーをしている。嵐班に配属されて、皆さんご存知、二宮和也付きになった。
マネージャーは心身ともにタレントのサポートをする。マネジメントはしっかりと。
きっちり、きっかり行う。
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…だけど。
だけど、だ。
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和也「羽柴」
羽柴「はい」
和也「Aに会いたい」
羽柴「無理です」
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二宮和也付きになって早数年。
この人は基本何も注文してこないけど、意外にめんどくさいところとかもあって。
ポケットワイファイを俺に買わせた挙句、もう一個自分で購入して二台持ちをするという荒業を成し遂げたり
まあ色々「？」な部分がある。だけどそれでも彼についていけるのは彼がしっかりと仕事をしてる人だからだ。
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だが。
最近。
また面倒な注文が多い。
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和也「羽柴」
羽柴「はい」
和也「Aに会いたい」
羽柴「無理です」
和也「羽柴」
羽柴「はい」
和也「Aに会いたい」
羽柴「無理です」
和也「っだー！それしか言わねぇな！」
羽柴「無理なもんは無理です！今どこだと思ってるんですか！シンガポールです！シンガポール！」
和也「なんで俺シンガポールなんかにいんの！」
羽柴「仕事です！！」
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はーはー、と二人で言い合いをすることも最近増えた。
そうだ。今、我々はシンガポールにいる。
理由は言わずもがな。映画の撮影で滞在している。なんて簡単な理由。
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和也「マーライオンなんて見たくもなかった…」
羽柴「ちゃっかり写真撮ってたじゃないですか。しかもダブルピース」
和也「来たからには撮るだろ！」
羽柴「はいはい…」
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はいはい、って受け流せば監督さんが二宮さんを呼び出して唇を尖らせながら向かっていく。
俺はそんな背中を眺めながら、大きなため息を吐いた。
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