愛から生まれた奇跡

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miracle*8

聡s

病院からテレビ局に戻り、スタッフさんと話し合いをした結果、勝利君を何年もかけて密着することになった。

テレビで密着する時は、周りに元気を与えていたりずっと笑顔でいたりする子を密着することが多い。

けれど、俺はもがいて苦しんでいる子がいることを知ってほしい。

そういう思いも兼ねて、勝利君にしたいってスタッフさんにお願いした。


テレビ局を出て、家へ帰る。
今日の仕事はこれで終わりだから。

家に帰ってから、クローゼットを開けてアルバムを出した。
俺達が出た雑誌などの切り抜きを、お母さんがアルバムにしてくれている。

もう一冊のアルバムは、携帯やカメラに入っている写真を印刷してアルバムにしたもの。

2つのアルバムをペラペラ捲りながら、昔の思い出に浸る。
この5人で居たことが、『思い出』とでしかないことに、悲しくなる。

いくら前を向いて歩いていても、勝利の事を忘れたことは無い。
メンバーで車に乗っていても思い出すし、楽屋にいても思い出す。

それくらい、居なければ物足りない存在だ。

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