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『もう大丈夫ですよ。ほら、涙を拭いて？貴方はちゃんと生きてますよ』
「ひぐっ、怖かった……！」
「アンタ達バッカじゃないの！？！？新人泣かせって頭おかしいにも程があるわ！おまけに一緒にいたラルの方は怪我してたのに試合に出させたんでしょう！？」
「いや、僕は、彼女の状態を治したので……」
「ワタシは助けただけですヨ？ま、少々手荒でしたケド」
「マーサ、イソップに関しては人数が足りているのに足りないとか嘘ついてたそうよ」
「何それ。とにかく説教よ。他にも彼等に不服がある人は一緒に来て」
「「えぇ……」」
意識を失ったのはあの人達のせいじゃなくて、ハンターさんが投降したから。
でも怖かったのは事実。だって、大きい声で叫んじゃったから…。
「私、あの、貴方に謝らなくちゃ。耳元で叫んでしまったこと……」
『怖かったのでしょう？お気になさらずに』
「お前ら大丈夫か？」
濡れそぼった目を擦りながら声のした方向へ顔を向ける。
探偵さん、かしら？
「お前まだ通常試合出たことないだろ？ったく、別の場所で別のトラウマ植え付けてどうすんだよって話だよな全く」
『そうですね。恐らくあれだけ怒られていたら彼等も反省することでしょう』
「あなたは？」
「すまない、紹介が遅れた。俺はナワーブ・サベダー。コイツの兄だ」
「お兄さんなんですね！これからどうぞよろしくお願いします」
そう言うとナワーブさんは決まり悪そうに目をそらした。
ラルとナワーブさんは兄弟なのね。
でも色々と隠れちゃっててどこがどう似てるのか分からないわ。
「ラル、先生が医務室に来いってさ。ちょっと話したいことがあるらしい」
『分かりました。アニーさん、貴女と話せて楽しかったです。また会いましょう』
「私もよ！また会いましょうね紳士様！」
軽くお辞儀をしてナワーブさんと立ち去っていく彼。
私はその後ろ姿を眺めながら物思いに耽っていた。
「本当、素敵な方ね……」
「アニーさん！大丈夫だった！？」
「えっと…」
「僕、マイク！観戦室で試合見てたけどあれは酷かったね……」
「でも、彼が助けてくれたから少しは平気よ」
「ごめん、あの子ね、君とおんなじ女の子だよ」
「ええっ！？！？」
聞き間違いよね？
「まぁ僕に限らずほぼ全員が正体知るまで男だって思ってたし……って聞いてる？おーい！」
世の中にはあんなにかっこいい女性もいるのね。
私、完全に男性だと思っていたわ…！
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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます！(*´`)更新頑張ります！！ (2021年3月1日 9時) (
レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐ーbilyakkoー | 作成日時：2021年2月27日 1時
