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『僕こう見えて高所苦手なんですやめて下さいもう嫌ですもう落ちたくない……』
「人の仔、生きておるか？」
「ラル、君のパートナーが心配そうに見つめてるよ」
空高く吹っ飛ばされた僕は頭から落ち…ることは無く、ハスターさんの触手に抱きとめられていた。
ぬちょりとした触手から垂れる青黒い粘液が服に付いて取れなくなりそうとかは置いといて。
「ごめんなさい私ったら！貴方が高所恐怖症だとは知らなくて……！！」
『お気になさらず。えっと…初めましてでしょうか？』
「そうね！私はアニー・レスターっていうの」
『僕はラルと申します。僕は貴女に惹かれて話しかけようと思っていたのに全くあの人達ときたら。助けて頂き光栄です』
「ここに来て日が浅くて、1人になってしまって彷徨い歩いてたら罵声が聞こえてきたから行ってみたら貴方がそこにいたの」
僕はハスターさんにお礼を言って立ち上がった。
彼等がここにくるのも時間の問題だろう。
『もしよろしければ僕の手を取ってくれませんか？貴女とお話がしてみたいのです』
「勿論！じゃあこの後ろにある建物に入りましょう！」
『いや、ここではない別の場所で……』
異国の王女という風貌の女性ことアニーさんは、中の設備が面白そうだったから探検してみたいと言った。
まぁ…その時はその時だよな。
「見て！本がいっぱいあるわ！多分ここは学校ね！」
『がっ、こう』
「こっちは授業を受けるところね。だって黒板があるもの！」
僕は学校がどんな所かを知らない。
でも恐らく目の前に映る光景が学校という物なのだろう。
もう少し生活が豊かだったらな、なんて。
僕も兄と同じ学校に行けたのだろうか？
「広くて長い廊下ね！私、さっきのジャンプ台で飛んでグライダーで滑空できるの！このおもちゃ達は全部私の手作りで……」
楽しそうに話すアニーさんは、学校の入り口にジャンプ台を置いて飛ぶと、言った通りに滑空してきた。
彼女は地面に降り立つと僕の胸に飛び込んで来た。
「私、この荘園についても貴方についてもよく知らないからもっと教え「どーせここにいるんでショ？」
来た。
僕は彼女と一緒に後ろにあった部屋の奥の個室に急いで駆け込んだ。
だらだらと冷や汗の垂れる中、カツ…カツ…コツ…コツ…と靴が床を蹴る音が響く。
『息、潜めてて下さいね？』
冷静に言ったつもりではあるが、声が震えている。
嫌だ、見つかりたくない、お願いだからこっちに来ないで！！
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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます！(*´`)更新頑張ります！！ (2021年3月1日 9時) (
レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐ーbilyakkoー | 作成日時：2021年2月27日 1時
