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ナワーブside
「何の本読んでるんだ？」
〔推理小説です〕
「推理ねぇ……」
中庭の朝日差し込む木漏れ日の下で、ラルの膝を枕にしながら横になっていた。
普通逆だろう。俺がやる方だろうが。
気づいたらこの状態だったし、本に集中しだしたので何も言えず。
俺はがら空きの脇に目をつけた。
ちょいちょいとつついてみる。表情1つ変わらず反応ナシ。
両方向からつついてみても無反応なので、つまんねぇ奴だなと思いながら目を閉じかけていた時だった。
「どうした？」
ラルが本を閉じてじっと見下ろしていた。
嫌な予感がして、起き上がろうとした時に顔面にドスッと本が落ちてきた。
「いっだ！！！！」
〔くすぐったいので止めて下さい〕
「なにも本落とすことないだろ！無反応すぎて分かんねぇよ！」
〔頑張って我慢してたんです。流石に嫌になってきたので〕
だんだん手馴れてきたのか文字を連ねるスピードが早くなってきた。
よく左手で書けるよな。俺絶対無理。
「こういう時にはなんて言うか知ってるよな？」
〔僕何も悪くないです〕
「本の件は？」
〔当然の報いですよね？〕
「へぇ、そういう事言うんだな」
俺は起き上がってラルの持っていた紙とペンを取り上げた。
本と一緒に少し遠くの方に置く。
きょとんとしているのをそのままに、ガッと地面に押し倒した。
「謝罪も出来ない奴にはこうだ」
手を開閉しながら一気に脇に持ってってくすぐる。
俺はお前の脇が弱い事、ちゃーんと覚えてるんだよな。
口を開けても何も出てこない。
足をバタバタさせて涙目になるほどなので、相当効いてるらしい。
「もう懲りたか？」
取り上げた物を返して聞いてみる。
〔誠に申し訳ございませんでした〕
「分かればいいんだ、分かれば」
〔本取って下さい〕
「駄目だ。もうちっとこのまんまな」
目の端の涙を掬う。
すっかり赤くなった頬を撫でて機嫌を取る。
分かっているけど、やっぱ愛しいわ。
__________________________
「なぁあれって本当に兄妹だよな？結婚してないよな？」
「兄妹じゃなかったらもうとっくのとうに結婚してるわよ」
「知らない人が見たらあれはもう完全に……」
「仲睦まじいのも良いじゃないか！」
「まだ諦めきれな「同じこと2回も言わせないで頂戴」
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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます！(*´`)更新頑張ります！！ (2021年3月1日 9時) (
レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐ーbilyakkoー | 作成日時：2021年2月27日 1時
