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『頭痛が酷い……』


サイドボードに置かれた意味不明な文字の書かれた手紙を見ながらそう呟く。
朝起きてこういうのは貴方が得意でしょうとイライに見せたところ、青ざめた顔で


「良かったね」


と言われた。何が良いのだろう。そして何故読めたのだろう。


『暇だ……』

「メディック!こんな所にいたのね、ちょっと着いてきてもらいたい所があるの」


昨夜の女子会はなんだかんだで楽しかったなと思い出していると、角からひょっこりと顔を出したマーサさんに驚かされた。

外に出る、中庭を過ぎる、温室でもない、じゃあどこへ?
ハンター棟?


「この前私の誕生日があってね。ナイチンゲールにここにいるだけでもやりたい事があるからと無理にお願いして造ってもらったものがあるの」

『ほう、それはどこに?』

「この壁の向こうよ。ラルは射撃は得意?」

『まぁそれなりには』

「私のいい練習相手になってくれる事を願うわ」


とんっと背中を押されて踏み出した前にあったもの。
傍の木に〔簡易射撃場〕と書かれたプレートが下がっている。

外からでも見えるようなガラス張りの四角い建物の中に、人を模した人形や的、少し小高く盛られた土や身を隠す壁や岩が置かれている。
ちょっとした訓練場だ。


『これは……』

「安全面を考えて実弾は無し、人畜無害のこの小さい弾で行う。そしてこの中に入れる人数は4人まで。銃器は入り口付近の棚に……」


留め具が外れたように話す彼女を置いて、僕は中に足を踏み入れた。
棚に置かれたゴーグルと銃を取って弾丸をこめて1発撃ってみる。

放たれた弾は人形の脳天に直撃した。
背後で息を呑む音が聞こえる。


「ラル、君、」

『あ、すみませ「凄いじゃない!!ここまで凄いとは思ってなかったわ。さ、勝負しましょう!」


子供みたいな顔で銃を取る彼女。
いやまだ未成年だった。


「ここにある標的を全部倒して、高得点の所に多く当てられた方が勝ち!」

『分かりました。手加減しませんからね。先攻をどうぞ?』

「あら良いの?じゃあ赤い箇所を5点、それ以外を1点、外したら0点としましょうか」


訓練兵時代の記憶とつい昨日の事のように思われたあの記憶が交差する。

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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます!(*´`)更新頑張ります!! (2021年3月1日 9時) (レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね!更新頑張ってください!応援してます! (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白狐ーbilyakkoー | 作成日時:2021年2月27日 1時

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