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『いらい！なにしてるの？』
「へっ」
「あれ占い師？」
「老眼にはきついだろうな。ローブの端がちらりと見える」
「誰が老眼だ」
『なーにしてるのー？』
まりーのおひざの上からいらいに手を振る。
いらいが走ってこっちに来てくれる。
「目が良いのね」
「うわ、ハンターばっか……じゃなくてミニハスター様を知らないかな？」
『ちっちゃいたこさんならそこにいるよ！』
「あとラルを知らないかい？試合5分前だというのにいなくて」
『私のこと？一緒に行くよいらい！』
「あの人試合すっぽかして参加してたんですか……でも丁度良いでしょう。
占い師君、その子を試合に連れて行ってあげて下さい」
「ええっ！？」
何でそんなに驚いてるの？
ラルはラルなのに。
『おちゃかいは〜？』
「どうやらお預けのようですね。試合、頑張って下さい」
『びあん！がんばる！行こいらい！じゃあねみんな！』
いらいの手を掴んで、お兄ちゃん達がいる方の建物へ走る。
「止まって」
『ゲームにおくれちゃうよ！』
「待って！」
ひょいっと体が持ち上がる。
ぽすっといらいの腕の中に。
「私が抱えて走った方が早い。それに、」
『それに？』
「ッ、少しだけ、息を止めていて」
「ウィラがこの前かけてくれた香水ね、気に入ってて毎日使ってるの！」
「それはとても光栄ね」
「足りなくなってきたからまた作って欲しいなぁなんて」
「次は別のも試してみない？」
私を抱っこしたいらいが、サッと近くの壁にぴたっと体をくっつける。
「行ったかな」
『いらい、ゲームは？』
「その前に」
どうしてここにいるの、といらいが私を下に下ろす。
『どうしてって、んぅ、ラルは、ラルはぁ､､､』
「ちょっと待って。ラルって言った？」
『何でおこってるの……？私のせいでおこってるの？』
「怒ってなどいないよ。もう一度君の名前を教えてくれるかい？」
『ラル、だよ』
「……」
おいで。といらいが手をさしだした。
私は鼻をすすりながらぎゅっと握る。
『みんなにごめんなさいしなきゃ』
「大丈夫」
『みんなのこといっぱい助けたらゆるしてくれる？』
「そんなことしなくていいんだ。君が傷付いた姿を見て1番悲しむのは君のお兄さんだから」
『お兄ちゃんに会える？』
「今は会えない。けど、この試合が終わったら一緒に行こうね」
私、歩くのがみんなよりおそいから迷惑かけちゃってないかな。
いらいは……
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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます！(*´`)更新頑張ります！！ (2021年3月1日 9時) (
レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐ーbilyakkoー | 作成日時：2021年2月27日 1時
