あの傭兵に妹がいたようで【第五人格】 (ページ49)

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『これは何です？』

「マカロンっていうのよ」

「口に入れてみてごらんなさいな」

桃色の小さくて丸っこい砂糖菓子。
落としたら簡単に割れてしまいそうで。

ガスマスクを外してひとくちかじる。

ほろっと口の中で溶ける甘さ。甘過ぎなくて丁度良い……

『धेरै मिठो छ।.(デレイミトチャ) …とっても美味しいです』

「それはあなたの国の言語ですか？」

『はい。ネパール語です』

「ナワーブ君と同じなの！」

『そうなんですか。(ええそうです。)意外な共通点ですね(何たって兄妹ですから)』

その後もお菓子を頂いて、それ片手に世間話をしたりした。

「メディック、彼から聞いたんだ。お前はよく笑うのか？」

『彼…イライさんの事を仰っていますか？』

「そうだ」

『笑っているつもりは無いのですが、彼とは話しやすいんですよね。
よく話しかけてくれる…というのもあるでしょうか』

「ねぇ貴方」

『如何されましたかナイエルさ「それよ！」…え？』

反対側の席でビシッと僕に指を突きつける彼女。

「私、呼ばれ慣れてないのよそれ。ウィラと呼んで頂戴」

「私の事もマーサと呼んでくれて構わない」

「陛下っていうのも堅苦しいわ！マリーと呼びなさい！」

「気軽にエマって呼んで欲しいって最初に言ったはずなの…」

皆が私も私も、という風に口々に名前を言う。

『お、落ち着いて…えーと，流石に呼び捨ては失礼と思われますのでさん付けは宜しいでしょうか？』

「「「勿論！！／エマは却下なのー！」」」

まぁエマさんは置いておこう…………不満そうだけれど。

「暑くなってきたから窓開けて良い？」

「あら今日は月も星もよく見えるのね」

『どちらも綺麗ですね。ずっと見ていたいです』

「メディック…それ意味分かってる？」

『そんな日常会話に意味があるんですか？』

「嘘でしょう…？それに日常会話でそんなこと言わないわよ」

『1つ勉強になりました』

たまにはこんな日も良いかと思う自分がいる。
これが僕の望んだ日々に近いのだろうか？

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こんばんは！
次のお話で第1作品目が終わります。
長いようで短かったなぁ……

垢が消えたりログイン出来なくなったりと色々とトラブルはありましたが、ご愛読ありがとうございました^ ^(まだ早い)
アンケートもありがとうございます。

続編でも皆さんと会える事を楽しみにしています！！

瑠璃&リィル