あの傭兵に妹がいたようで【第五人格】 (ページ20)

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『えっ…ここどこ……うわぁ…ドアとか家具とか大きい…』

僕はただ歩いていただけのはず。
自室に戻ろうとしていたら目の前で何かがキラリと光ったのだ。
不審に思う事もなく行ってみたらここにいたというわけで。

僕は不思議の国の主人公かよ…

光っていたのはガーゴイル像の赤い目だったらしい。

『趣味悪…』

館内が広すぎるので午後のゲームまで中を散策する事にした。

名は知らぬが高価そうな美術品から訳の分からないガラクタまで。
本が積み重なっていたり、硝子の破片が落ちていたり斧が立てかけてあったり…

いや危ないなここ。

まだまだ見どころがありそう。
奥へ行けば行くほど迷って帰れなくなりそうだけど。

「こんな所で何をしておる」

ぽたっ。ぽたり。
冷や汗が首筋を流れ落ちる。

僕は反射的に両手を上に上げる。が、その腕は何かヌルリとした物に巻き付かれた。

『ひっ…ま、迷ってしまって…今すぐに立ち退きますので…』

苦笑いをかまして後ろを振り向く。
薄く開けた目はすぐに開かれる。

赤黒い空間で蠢く複数の赤い目。それらは真っすぐに僕を捉えていた。

『あ"ッ____________________』

僕はそこで死を確信したよね。

初めて神に本気で祈った気がするんだ。

「ハスター様の深淵に入っていいのはこの私めだけです！！」

しばらくして聞き慣れた声が聞こえた。
まだ死んでなかった。腰が痛い…。

床に倒れたまま声のした方を向いた。

『イ、ライ、さ…』

「深淵耐性のある私以外は入れないで下さい！しかも目覚まし時計代わりなんて…」

羨ましいにも程があります！って言う彼。
羨ま…今なんて？

というか何故ここにいる事が分かったのだろうか。超能力者?

意識の朦朧とする中、ふわりと宙に浮く感覚。

「貴方大胆ですねぇ。そんなに力あったんですか」

「もっとひ弱だと思ってました」

「どうとでも言って下さい。メディックさんは私が連れて帰ります」

暖かい手。ザ・男性という感じ。

そういえば抱かれるなんてこと今まであまりなかったな。
ずっと背負う背負われる担架で運ぶ運ばれるの世界だったから…

今は彼に身を預けていたい。

懐かしさ溢れるこの一時だけでも。
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ガーゴイルといったら……
自分だったら確実に地雷を踏み抜きますね。

ガーゴイルとグロテスクについては生憎説明できません()

あと主人公ちゃん純粋な天使ちゃんだから！
テストに出るよ！