＝恋・３３＝ ページ33
「わすれてって・・書いたのに＿＿＿
どうしてわすれてくれなぃの・・。
おまじなぃ・・きかなかったぁ・・。」
ぎゅぅぅっと足を抱えて縮こまり
そう呟く侑李に
「侑李。お願いだから、聞いて。
俺の話し・・聞いて欲しいんだ。」
「んーっ。」
「ね、侑李。違うよ。俺は慧に言われて
来たんじゃないんだよ。俺の意志で侑李に
逢いに来たんだ。それに侑李＿＿＿
俺は侑李の事、イヤじゃないんだっ。
ね、侑李・・俺素直になりに来たんだよ？
ね・・侑李。」
「いやっ。」って侑李はもっと顔を膝に埋めてしまう。
「頼むから・・聞いて、ね。侑李・・。
お願いだから、大学目指すの止めるとか＿＿
ね・・俺の事好きなコト。やめるだなんて
悲しいこと言わないで？ね・・俺は侑李の事
忘れる事なんて出来ないよ。」
「＿＿わすれてっ。」ってくぐもった声が聞こえて
もっともっと侑李は、ぎゅぅぅっと縮こまる。
「ね、侑李。こっち向いて、顔上げて？
ね・・侑李。」
「やっ。」
「頼むよ。ね・・。
俺、侑李に伝えなきゃいけない事あるんだ。
ね・・だからさ＿＿＿。」
侑李の俯いた頭がもぞもぞ動いて
小さな声で「つたえたぃ・・こと・・？」
「ああ、そうだよ・・侑李。
お願いだから、顔上げて？
可愛い顔・・俺に見せて・・ね？」
侑李は、ゆっくりと膝をほどいて座って
そっと、そーっと顔を上げて俺を見つめた。
「侑李＿＿＿＿＿。」
「・・ゆぅ・くん＿＿＿＿。」
侑李の瞳は、夕陽に照らされて
キラキラ煌めく、ビジューの中だ＿＿＿＿。
俺はそっと小さな手を握り
濡れた瞳にスッと指を這わせる。
指先に侑李のビジューの様な涙が
じわり、じわりと爪の間に沁み込んでいった。
「ゆぅ・くぅん・・。」
「ふふ。侑李、また“ゆうくん”って呼んでくれるの？」
「ん。」
「ねぇ、侑李は俺の事
ずーっと好きでいてくれたんだね。
嬉しいなぁ、俺。」
「ん。・・そぅ。そぅなのー・・。」
そう言ってもじもじする侑李に
ニコニコ笑って笑顔を向けると
「あのね、んと。お兄ちゃんがね・・
大学でお友達できたーって・・写真メールで
送ってきてくれたの。・・その時、お写真
見た時から・・僕、ゆうくんのコト・・
想ってたの。」
「想ってくれてたんだ・・。」
「ん。ずっと心のなかでー
よんでたの・・。・・“ゆうくん”って。」
「そっか。ふふ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 618人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あひる☆(プロフ) - 苺猫カフェさん» 苺猫カフェしゃ〜ん★コメント有り難い〜〜〜っっ！！うれすぅーですー。はらぢく可愛くってよかったっ。うへへ。うんっ（＾０＾）次はやぶさんやまさんです!!お楽しみしてくださ〜ぃ。うれしー♪ (2018年3月13日 13時) (
レス) id: daf5fa2131 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - ゆめうさぎさん» ゆめうさぎしゃま〜♪きゅんきゅん。してくださってありがと〜。はい！！涼介くん編もがんばりますっっ。 (2018年3月13日 13時) (レス) id: daf5fa2131 (このIDを非表示/違反報告)
苺猫カフェ(プロフ) - あーっ！ゆとちね純粋ー！はらぢく可愛かったですっ！次はやぶやまですねっ！楽しみにしてます！！ (2018年3月11日 20時) (レス) id: eef2ce8e2e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめうさぎ(プロフ) - 毎回とってもキュンキュンしてました〜〜(>_<)涼介くん編もとっても楽しみにしてますっ！！！！待ってます(´v｀) (2018年3月11日 20時) (レス) id: f3212e5b4a (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - りみさん» りみしゃ〜ん('◇')ゞありがとうごじぇぇーますっ!!めろめろになってくれたんだ〜。よかったっ♪はい！おまけもがんばるー。 (2018年3月7日 11時) (レス) id: f7cc0dc41c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あひる☆
| 作成日時：2018年2月19日 14時
