ビジューの中は‥キラキラ。(ytxcn)ビジューシリーズ(３)

＝恋・３０＝ ページ30

「くひひっ。めっちゃ面食らった顔してるー。」


２号君の肘を小突きながら、１号君が

「笑うなって。・・すみません、中島さん。」



「いや・・べつに・・。あの、君たち・・。」


「はい。俺、侑李の幼馴染みの＿＿＿
　あ、俺も中島って言うんですけど。
　中島、中島健人。って言います。
　で、こっちが＿＿＿。」




２号君がニカっと笑って

「どーも。俺は、菊池っす。菊池風磨。
　あ。俺は主に、涼介と仲い〜ですっ。」



「はぁ・・。そうか、幼馴染み・・。」




・・何で俺の事、知ってるのかな？？

・・あ。そーだ。

はらじくの写真見せたのかな、侑李は。

１枚だけ、２人で撮ったのあったしなー。

あのハートの壁んトコで。



そっかー・・。って心の中で納得してる俺は



あっ。そうだ。そうだ。

そうだっっ。侑李の事呼んでもらおうっ!!




「あのっ。」って話を切り出そうとしたら

中島君がニッコリ笑って

「侑李、まだ居ますよ。職員室に居たんで
　呼んできますよ。な、風磨っ。」




「おうっ。」って菊池君が爽やかに笑って

バッビュ――――――――ンっと走り

校舎に消えて行った＿＿＿＿。



速い・・・。

菊池君の後ろ姿を見つめ・・

中島君と残される・・中島。



＿＿＿＿気まずい。


男子高生と何喋ればいいんだっ。

って、侑李も男子高生か。・・トホホー。




中島君が穏やかに笑って

「ふふふ。俺、ずーっと・・
　興味あったんですよ・・。」


「え・・興味？」


「ええ。侑李が急に・・
　うーん。いつぐらいだっけなぁ。
　急に、お兄ちゃんと同じ大学行くって
　言い出して・・。」


「ああ。そうだね、そう言ってたよ。」


「はい、そうなんですよ。でもすごく急だったんで
　俺、驚いて・・。それで、あと。」


「あと？」


「ええ。あと、侑李の携帯の待ち受け画面が・・
　あ。見た事ありますか？」


「いいや。遊びに来た時
　あんまり携帯出してなかったから・・。
　出しても、すぐサッて仕舞っちゃうし。」


「侑李の待ち受けは・・
　慧さんと慧さんの大学のお友達の
　写真なんですよ。」


「へぇぇ。そうだよねー。
　侑李は、お兄ちゃんっ子だもんね。
　ふふ、待ち受け見られるの
　恥ずかしかったのかな。」


「ね、中島さん。」


「ん？何かな、中島君。」



そう言って二人で顔を見合わせ

「中島君。」


「何ですか、中島さん。」


「何か、このやり取り、面白いね。中島君。」

「そうですね。」

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