5. ut side ページ7
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「なあなあなあなあ！聞いて聞いて！」
俺はぴょんぴょんと階段を駆け下りると、ロボロに飛びついた。
「なんや大先生。今日はえらいテンション高…」
「来客やで！久しぶりの！」
「は？あんさん、ついに頭おかしくなってしもうたん？こんな魔王の城みたいなんにくるやつとか、頭おかしいやろ普通」
「めっちゃゆうやん」
全く相手にしてくれないロボロ。
でも俺は確かに見た。門のそばの人影を。
「大体、来たとしても盗人やろ。んにしても運悪いな…今日は一段と機嫌悪いで？」
「あー、せやった。泥棒かあ。そりゃ困るな、シッマも相変わらずやし。優しさとかないもんな。そんなんやから彼女できへ…」
ガチャ…
「「！？」」
「すんませーん、トントンと申すもんなんですが。一晩泊めてくれませんか？」
カンカンと靴音が響く。
そろりと顔を出すと、そこには黒髪で眼鏡の泥棒というには似つかわしくない長身の男が立っていた。
「ほら、ゆうたやろ。泥棒ちゃうやん」
「いや、別にそこお前も認めてたやん…」
「ほんま、すんません。めっちゃ勝手なことやってのは重々承知なんですけど、森で迷ってしまって。ほんで雨が凄くて帰るに帰られんのです…」
どうやら本当に困ってるらしい。
ああー、体はこないなことになってもうたけど、やっぱ人間の心は捨てきれへんもんやなあ。
「ほら、めっちゃ困っとるやん。なあ、歓迎してやらんか？」
「ええ！？歓迎すんの！？ちょ、っと…俺は遠慮しとくわ」
「んじゃあいくでー」
「うああああ、やめろやあああ！」
「声でかいって…あ、どうも〜。俺鬱って言います。んでこっちのちっちゃいのがロボロです」
「お前〜、コネシマに怒られても俺は知らんからな！」
「うわっ！？喋った！！」
突然物陰から出てきた俺たちに驚いたのか、男は素っ頓狂な声をあげた。
「そりゃあ、俺らそんじょそこらの道具とはちゃうんで」
「へえ〜、おもろお」
そういうと、男は突然ロボロを持ち上げ、観察を始める。
「おい、ちょっと！どこ触ってんねん！ふざけんなよ！！」
「いやあ、すんません。俺物づくりが趣味なんですけど、喋る時計なんて初めてでつい。あ！あの、ほんとに雨が止むまででいいんで。お願いします。置いてください」
「うん。ええよ！ささ、外は寒いやろ？暖炉の前に来いや！」
「ああ、待って！こんまま城中濡らされたらこまる！」
久しぶりのお客さんに、心を沸かせていた。
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やまだ。 - 馬の名前は『フィリップ』ですよ (2021年1月5日 22時) (
レス) id: 9efffd34d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - 201104さん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (2021年1月4日 20時) (レス) id: 4998db26b5 (このIDを非表示/違反報告)
201104(プロフ) - あ！良かったです！楽しみにしてますね！ (2021年1月3日 17時) (レス) id: dd8d420bbb (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - 201104さん» ご報告ありがとうございます！大変失礼したしました…201104さんに指摘して頂けなかったら気付いてなかっただろうな(汗 本当に助かりました。今後とも当作品を楽しみにしておいてください。 (2021年1月3日 16時) (レス) id: f9e9a6291d (このIDを非表示/違反報告)
201104(プロフ) - こういうコネさんいいですよね。あと失礼ながら、7話、名前変換できていない事になっているのですが..こちらの間違えだったらすいません (2021年1月2日 22時) (レス) id: dd8d420bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふてんにぶおんぷ | 作成日時：2020年11月28日 19時
