33 ジヨンside ページ33
俺の体に戻ってからは、また忙しい日々を送っていて、Aとはなんの連絡もできないままだった。
俺の期待も虚しく、連絡があったのはAが日本に帰った日だけだったが、仕事で出られずそのままになっていた。
そんな中、タッピョンからの突然の報告を受けるのだった。
ﾀﾌﾟ「俺さ、ミクちゃんと付き合うことになったんだよね〜」
タッピョンは嬉しそうに笑いながらそう言った。
ﾖﾝﾍﾞ「よかったじゃん！」
ﾃｿﾝ「おめでとう！」
ｽﾝﾘ「どっちから言ったの？！デートは？次会うのはいつ？！」
ﾀﾌﾟ「落ち着けって笑 またおいおい話すからさ、で、ミクちゃん韓国に来てくれることになったんだよね〜」
ﾖﾝﾍﾞ「凄いじゃん！」
ｼﾞﾖﾝ「……ヒョン。どうやって付き合えたの？…いや、やっぱ何でもない」
俺らしくないその言葉にメンバーみんなも驚いた顔をしている。今までの俺なら、アドバイスをする側だったのに。
祝福したいのに、うまくいかない俺に比べて幸せそうなタッピョンの顔を見ると、なぜかムカついてしまう。
俺だってAと付き合いたいのに…。自信が無い。
彼女と出会う前は、振られても立ち直れたが、数年間一途にAだけを想ってきて、やっとの思いで見つけ出し、今の関係を築くことが出来たのだ。簡単には壊せないし、壊したくない。
そんなある日の事だった。
ﾊﾞﾀﾝ
突然開かれた扉の方を誰ひとりとして見ないのは、入ってくるのがスンリだとみんな分かっているからだったが、今日は違った。
ここにいるはずのない彼女と目が合った。
ｼﾞﾖﾝ「A………」
「……ひ、久しぶり」
彼女の少しこわばった笑顔と胸の前に下げられた社員証を見てすぐに異変に気づいた。
ここにいるはずのない彼女がここにいる理由。
ｼﾞﾖﾝ「ここで……働くの？」
「……………うん。」
俺は雷にでも打たれたようにその場から動けなくなった。
ここで働くということは、彼女とは付き合えないということ。もし関係がバレてしまえば、彼女は仕事を失い、俺とは二度と会えなくなるだろう。
ｼﾞﾖﾝ「………そっか。よろしくな…A」
俺がそう言うと、彼女は静かに頷いて部屋を出ていった。
一瞬、彼女の瞳が揺れたのはきっと俺の見間違いだろう。
ﾊﾞﾀﾝ
音を立てて閉まるドアがまるで俺達の別れを表しているような気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めゆみ(プロフ) - この作品とても最高ですっ！更新頑張ってください！お体には気を付けてくださいね (2018年5月3日 17時) (
レス) id: 3fc3098fb4 (このIDを非表示/違反報告)
biglove12(プロフ) - ひばりさん» コメントありがとうございます！更新が遅くなってすみません(><)もっと面白くなるように努力しますのでもう少々お待ちください(><) (2018年1月9日 9時) (レス) id: 9fb5898644 (このIDを非表示/違反報告)
ひばり(プロフ) - この作品大好き!! (2018年1月7日 11時) (レス) id: 937eb0fed6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：biglove12 | 作成日時：2017年11月22日 10時
