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43 独占取材ページ43

ｼﾞｪﾁｮﾝ「A。来週取材入ったよ。」

「分かりました。誰ですか？資料とってきます」

ｼﾞｪﾁｮﾝ「G-DRAGONさん。ソロ活動始めるって噂になってる。向こうから直々に独占取材の依頼が来たんだ。」

「ソロ活動…」

ｼﾞｪﾁｮﾝ「そう。ソロ活動。A一人で行ってくれるか？」

ﾄﾞｸﾝ

ジヨンに会える……

そう思うと胸が高鳴るのがわかった。
ジェチョンオッパは私が彼のことを好きだとわかっている。分かった上でこの仕事を私に回してくれた。
彼は心から私を応援してくれている。

ちゃんとやらなきゃ！！

オッパと分かれて資料室へ向かった。

「G-DRAGON……G-DRAGON………あった」

ﾘﾝｺ「A先輩…」

突然後ろから声をかけられた。

「わぁ！！びっくりしたぁ汗どうしたの？リンコちゃんも取材？」

ﾘﾝｺ「いえ。その……」

彼女は何か言い出そうとしているが、なかなかその言葉が出てこないようだった。

しばらくして意を決したように彼女が口を開いた。

ﾘﾝｺ「あの！AさんG-DRAGONの独占取材するんですよね！」

「うん。」

ﾘﾝｺ「それ、私にやらせていただけないでしょうか！お願いします！！」

勢いよく頭を下げるリンコちゃんに私は慌てて両手を振る。

「そ、そんな改まって言われてもこの仕事割り振ってるのはジェチョンオッパだし…私は譲ってもいいんだけどね？！汗」

ﾘﾝｺ「本当ですか！！」

はっと顔を上げ、私の目をキラキラした目で見つめてくる。こうなれば私なんてイチコロだった。

「う、うん汗」

ﾘﾝｺ「ありがとうございます！！さっそくジェチョンさんに話してきます！！A先輩大好きです！」

走っていってしまった彼女の背中を見送って、私は肩を落とした。

なんであんなこと言っちゃったんだろう。
私だって…本当はジヨンの事が好き。
今じゃリンコちゃんにだって負けないくらい好き。
会いたかった。会って話したかった。

なのに……譲ってしまった。

頭の中は後悔ばかりが支配した。

数日後、正式に独占取材はリンコちゃんに決まった。

ｼﾞｪﾁｮﾝ「………やっぱりAは優しい子だね。後輩に譲ってあげるなんて。偉かったね。」

リンコちゃんが出発した後、オッパは優しく声をかけてくれた。頬をつたう涙は私の袖を濡らしていった。