37 望みなし ジヨンside ページ37
「…うん。本当はね…好きな人ができたの…」
ｼﾞﾖﾝ「………知ってる。」
「い、いつから気づいてたの？！///」
ｼﾞﾖﾝ「結構前から。だってAずっと見てたじゃん。あれで気づかない方が逆にすごいと思うけど。」
まさか自分の視線に気づいてないなんてな……。
今まで無自覚だったってことか。
ライブの時も、取材の時も、いつでもAの視線の先にはヨンベがいた。それに俺は嫉妬してた。
今だってこんなに近くにいるのに、俺の気持ちには気づいてくれないんだな。
俺は悪いやつだから、Aにわざと告白するよう仕向ける。
そう、俺は知ってる。ヨンベには好きな人がいるってこと。分かってて、Aの背中を押す。
そして、その告白の結果はもちろん……
その後俺がありがたくいただくって訳だ。
ｼﾞﾖﾝ「で、いつ告白するの？ジェチョンさんの断ったんだからしないわけにはいかないよな？」
「言わないよ。望みなさそうだし、もともと告白なんてするつもり無かったし。」
ｼﾞﾖﾝ「確かに釣り合わないって思うかもしれないけど、そんなこと気にしてたらダメだって」
でもやっぱり、俺としては言ってほしくないけど。
Aからの告白は俺だけがされればいい。
あぁ。俺ってこんなに独占欲の塊みたいなやつだったか？
「猫飼ってたんだ…」
ｼﾞﾖﾝ「他にも沢山いるよ。A動物嫌い？」
俺はAを叫ばせた犯猫と一緒に、とびっきり可愛い顔をしてAを見つめる。
「ううん。好きだよ。さっきは、まさか猫がいるなんて思ってなかったからビックリしただけ。汗」
ほんわかした空気が二人の間に流れていた。
しかし、Aは思いがけない一言を口にした。
「あ、あのさ今日泊まっていいかな？」
ｼﾞﾖﾝ「え？！い、いいけど」
「ほんと？ありがとう。」
おいおいいおい。俺大丈夫か？理性保てるか？！
と、とりあえず俺はAから離れた場所にいることにしよう。絶対触っちゃダメだ！！
一度息を大きく吸って吐いた。
そして、後ろを振り返ったが、その時にはもうAは夢の中だった。
ソファーで横になるAを仕･方･な･くベッドに運んだ。
俺の後ろからアイも着いてきて、Aの隣に丸くなって目を閉じた。
なんだよこの可愛すぎるツーショット！！
気がついた時にはシャッターを押していた。
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作者名：biglove12 | 作成日時：2017年3月28日 20時
