23 涙の理由 ページ23
ここは、ジェチョンさんの家だ。何度か来たことがあるから分かる。
だけど、何でここに……
昨日の飲み会は、夢だったのかな。でも夢にしては鮮明だったし、何よりもここに来た時の記憶がない。
でも昨日の服のままだし…多分夢じゃなかったよね。
「ジェチョンさん…」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「オッパって呼んで？笑」
「ジェチョンオッパ///」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「……可愛い//」
腕で口元を隠し、もう片方の手で私の頭をクジャっと撫でてくれる。そんな彼は耳まで真っ赤になっていた。
可愛いなぁ……やっぱり好き…
ジヨンはどんな風に照れるんだろう。ジェチョンオッパみたいに照れたらきっと……って何考えてるの私っ！！///
今ジヨンは関係ないじゃん！！///
「あ、あの…私、何でここにいるんでしたっけ汗」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「覚えてないの？」
「はい………」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「聞きたい？」
「はい…」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「Aからキスしてくれたら教えてあげてもいいよ」
「「………」」
私/ｼﾞｪﾁｮﾝ「「アハハハハハ爆笑」」
2人でひとしきり笑ったあと、ジェチョンオッパは口を開いた。
ｼﾞｪﾁｮﾝ「昨日Aから俺を呼んでくれたんじゃん。迎えに来てほしいって……泣きながら。」
「うぅっ泣 オッパ…泣 迎えに来て下さい……泣」
ｼﾞｪﾁｮﾝ「ヨボセヨ？A？！どうした！！すぐ行く！そこで待ってて！！」
泣いてた理由は………
リンコちゃんとジヨンが妙に仲いいこと。
やり場のないこの気持ち。
ジヨンに対する感情が愛なのか友情なのか…。
もし愛情だったらジェチョンオッパへの罪悪感。
そんな色々が私の胸を締め付けて、涙が止まらなくなったんだ……。
ｼﾞｪﾁｮﾝ「A！！」
ギュッ
いつの間にか私の元に走ってきたオッパに抱きしめられた。
ｼﾞｪﾁｮﾝ「………帰ろっか。」
温かい。
私にはこんなにも優しい人がいる。
こんなに愛おしい人がいる。
それなのに…
抱きしめられてもなお、心のモヤモヤは消えない。
どうして…………………。
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作者名：biglove12 | 作成日時：2017年3月28日 20時
